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アニメ聖地巡礼の観光社会学 コンテンツツーリズムのメディア・コミュニケーション分析

岡本健

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784589039576
ISBN 10 : 4589039575
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

アニメ聖地巡礼の起源・実態・機能を分析

『ゾンビ学』(人文書院)・『n次創作観光』(北海道冒険芸術出版)の著者が博士論文を加筆修正し、100枚を超える図・表・写真を収めつつ、文献・新聞・雑誌記事分析、アニメ作品分析、質問紙調査、インタビュー調査、SNSやウェブサイトのアクセス解析等を組み合わせて探究した決定版。

アニメ聖地巡礼やコンテンツツーリズムを研究する際の手法を,できるかぎり「何をやっているか」がわかるかたちで明示。観光やメディア等に関心をもつ方々、卒論やレポートでこうした内容を取り上げたいと考える方々にとって充実の一冊。


【目 次】
短めのまえがき
序 章 社会にとっての観光の意味
第1章 なぜ、アニメ聖地巡礼を研究するのか
第2章 情報社会の観光とメディア・コミュニケーション
第3章 観光学におけるメディア・旅行者・相互作用
第4章 現代的な観光現象を分析する複合的手法
第5章 観光の社会的潮流と旅行者の情報化
第6章 アニメ聖地巡礼の誕生とその展開――文献、新聞・雑誌記事分析
第7章 アニメ聖地巡礼の特徴――大河ドラマ観光との比較
第8章 舞台を「発見」する開拓者――ソーシャルメディアのコミュニティ調査
第9章 聖地巡礼者の全体像――アニメ聖地4か所での質問紙調査
第10章 『らき☆すた』と『けいおん!』――作品のコンテンツ史的位置づけ
第11章 『らき☆すた』聖地「鷲宮」における土師祭
第12章 『けいおん!』聖地「豊郷」における豊郷小学校旧校舎群
第13章 地域側から発信される観光情報の流通プロセス
第14章 発信・創造・表現する旅行者
第15章 他者との回路としての観光の可能性

付 録:
〈1〉 開拓的アニメ聖地巡礼者への調査項目
〈2〉 アニメ聖地4か所調査の調査票(埼玉県北葛飾郡鷲宮町)
〈3〉 アニメ聖地4か所調査の調査票(滋賀県犬上郡豊郷町)
〈4〉 「らき☆すた神輿」担ぎ手アンケートの調査票
〈5〉 「鷲宮町商工会ホームページ」および「今日の部室」の日ごとアクセス数一覧
〈6〉 関連論文一覧
〈7〉 発展論文一覧
〈8〉 コンテンツツーリズム関連書籍一覧
長めのあとがき
参考文献一覧/索引/著者紹介

【著者紹介】
岡本健 : 奈良県立大学地域創造学部地域創造学科准教授。1983年奈良市生まれ。北海道大学文学部卒業(専攻は認知心理学)。2012年3月、北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院博士後期課程修了。博士(観光学)。2012年4月、京都文教大学総合社会学部文化人類学科特任(任期付)講師。2013年4月、奈良県立大学地域創造学部地域総合学科専任講師。2015年4月より現職。専門は、観光学、観光社会学、コンテンツツーリズム学、メディア産業論、メディア・コンテンツ論など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • センケイ (線形)

    趣味というのは社会の時流の中にあるのだと痛感する。自分(たち)のアイデンティティ確立のハードルが原理的に高まり、閉じたコミュニティが出来がちになる中で、しかし趣味は閉じてしまうものではなく、地域や社会とのつながりにも発展しうるのだという展開に希望が持てる。これを支持する、量的調査や質的な実地調査の後ろ盾も頑健だ。調査の時期と対象から、主にらきすたとけいおんの話題に絞られるが、他のアニメの巡礼にも大いに有効だろう。背景となる学術的な詳しい議論があるがゆえに、こうした繋がりや文化の動向を深く堪能できる。

  • MADAKI

    【他者と出会うための旅】 アニメ「けいおん!」「らき☆すた」などの舞台(とされている場所)を巡るファンの「聖地巡礼」を観光社会学の枠組みでとらえようとする学術書。興味深いのは、発展や成長といった大きな物語を失った現代人が同質性の高い人々の排他的な集まりに分断されゆく中で、観光は(もしかしたら分かり合えないかもしれないという意味で)「他者性」を持った他者と出会う機会と捉えられていること。はじめは訪れるファンを色眼鏡で見ていた地元の人々が、交流を深めていく埼玉県久喜市はその好例だ。

  • swingswimmer

    「アニメ聖地巡礼」を、現代の観光ならびにコミュニケーションの在り方の新たな地平を拓くものとして分析した書籍。筆者自身が言及しているが、主な対象が『らき☆すた』『けいおん!』であり、インターネット発の現象がまだボトムアップといえた頃の研究である。2018年に出版するなら現在の様相にもっと触れたほうがいいのではと感じた。本文中で触れられる『君の名は。』など、2010年代以降の聖地巡礼はトップダウンの構図が主であり、関心のある情報のみが集まる傾向にあるWEBのアルゴリズム等も考慮する必要があると思う。

  • かすくり

    2013年に書かれた著者の博士論文を元にした本らしく、情報はちょっと古めで確かに論文といった感じの内容。事実の集め方やそれを受けた分析等、ある一人の研究者としての論と思って読むと興味深い。あとがきにもあるが、著者はオタクへの理解はありつつも、オタクではないという感じ。この本でメインに語られている様なオタクが比較的多いとは思わないが、でも確実に居るとも思う。

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