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思考からの逃走

岡嶋裕史

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784532176976
ISBN 10 : 4532176972
Format
Books
Release Date
February/2021
Japan

Content Description

9割の学生が望むAI進路相談、誰も疑わない検索エンジン、善意の監視とパノプティコン…「自分で考えること」を手放さないのは誰か?失敗を許容しない社会で変わりゆく意思決定を解説。

目次 : 第1章 意思決定を放棄する私たち―なぜ自分で決めないのか?(失敗の練習場は失われた/ 可視化システムと二律背反 ほか)/ 第2章 能力の外部化の果てに何があるのか―記憶、決定、体験(労働も移動も伝達も面倒くさかった/ ブラック企業が与えるもの ほか)/ 第3章 企業が主導する「倫理」―誰のためのシステムか?(マーケティング用語としての「AI」/ 強いAI、弱いAI ほか)/ 第4章 みんなが怖がる監視社会は本当に怖いのか(『1984』に学ぶ監視社会/ ベンサムのパノプティコン ほか)/ 第5章 未来はどうなるのか(人間を超越するAI/ 音楽界を変えた初音ミク ほか)

【著者紹介】
岡嶋裕史 : 中央大学国際情報学部教授。1972年東京都生まれ。中央大学大学院総合政策研究科博士後期課程修了。博士(総合政策)。富士総合研究所、関東学院大学経済学部准教授、関東学院大学情報科学センター所長を経て現職。専門は情報ネットワーク、情報セキュリティ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 姉勤

    最近、SNSでファクトチェック的に使っているのをよく見かけるようになったAI問答。やがて人間は思考を放棄し、人生の全てにおいてAIの言いなりになる。AIの方にその意思も機能もなくても、より高い確実性を求める人間がいる限り、そのような社会となっていくだろう、と。しかし人が作り出したものは絶対バクやエラーがある。AIが誤った場合、誰が責任を取るかなどの思考実験。ただどんなに優秀な人間でも、生身の脳ミソ一個で、日々蓄積される集合知と処理速度にどれだけ対抗できるのか。闘争が無理なら、ウエアブルな頭装はどうか。

  • uD

    適職判定や結婚相手のマッチング、投資の判断など人間の意思決定が外部化する社会について大学教授が説く。 人間は予想通りに不合理な生き物だし、そもそも何かを選ぶことは何かを捨てることなわけで疲れるし、誰かや何かにすがりたくなる気持ちは痛いほどにわかる。今までは教祖や成功者だった"すがる対象"が機械へと移っていく。至極当然の流れだが、ある意図のもとにデザインされたAIに、特定の方向へ誘導されることが恐ろしい。やはり警戒すべきは常に人間…か。自分で考え自分で決めていく、幸福度高く生きるためにはそれが不可欠と思う。

  • tenori

    夏休みの学習読書。タイトルは何やら哲学的だが、急速なAIの普及にどう向き合うかを問う内容。検索と監視は日常化し、マスコミは求心力を失い真偽不確かでもSNSが優位。失敗や挫折が不合理で模範解答を求めたがる。それらを否定するものではないが、AIはその基盤を人間が構築していながら素性不明。知らずに誰かが仕向けた方向に流されている可能性もある。意思決定は面倒で責任を伴うが、AIを活用しながらも思考を手放すなという教え。それはそれと1960年代前後のSF作品が現代を的確に予測していることに純粋な敬意を覚えた。

  • ta_chanko

    人間はテクノロジーによって自らの能力を外部化し、補完・強化してきた。AIの進化により、人間の根源的な活動とも言うべき「思考」すらも外部化してしまうのか?AIを神格化し、その決定に身を委ねれば、人間が判断するよりも失敗が少なく、精神的負担もなく、楽に生きられるのかもしれない。ただ決定に至る過程は目に見えないし、理解もできない。設定段階でバイアスがかかるので、中立的な決定にもならない。過去の統計データから導き出されるので、想定外・計算外の事態には対応できない…など課題も山積だが、社会への実装は進んでいく。

  • マーブル

    「じきAIが自らAIを産み出す世界がやってくる。その時人類は選択や労働の重荷から解放され、自由で素晴らしい楽園に身を置く事になる」先日読んだ本の描く未来は、あまりに楽観的で簡単には納得できなかったが、歩んできた道をなかったことにできないのも事実。いつの間にか身の周りを埋め尽くす便利さや楽さを手放すことは容易ではない。しかし、AIが与える快適さはこれまで人類の歴史上行われてきた外部化とは位相が異なると著者は主張する。人類の核心的能力である思考を手放してしまっては、その存在意義は失われてしまうのではないか。

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