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江夏の21球 角川新書

山際淳司

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784040821627
ISBN 10 : 4040821629
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

日本のスポーツノンフィクションのシーンを塗り替えた表題作はじめ「スローカーブを、もう一球」「異邦人たちの天覧試合」など、山際淳司を代表する野球短編全12作品を収録。

目次 : 第1章 江夏の21球(江夏の21球/ 落球伝説/ バッティング投手/ テスト生/ ノーヒット・ノーラン/ 負け犬)/ 第2章 スローカーブを、もう一球(スローカーブを、もう一球/ “ゲンさん”の甲子園/ 幻の甲子園と冨樫淳)/ 第3章 異邦人たちの天覧試合(“ミスター社会人”のこと/ 野球の「故郷」を旅する/ 異邦人たちの天覧試合)

【著者紹介】
山際淳司 : 作家。1948年神奈川県生まれ。中央大学法学部卒業後、ライターとして活動。80年「Sports Graphic Number」(文藝春秋)創刊号に掲載された短編ノンフィクション「江夏の21球」で注目を集める。81年同作が収録された『スローカーブを、もう一球』(角川書店)で第8回日本ノンフィクション賞を受賞。NHKのスポーツキャスターとしても活躍。95年5月29日没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • chantal(シャンタール)

    プロ、高校、社会人、3章から成るスポーツノンフィクション、何度でも読み返したくなる。あまりにも有名な「江夏の21球」、まるで映像を見ているかのような臨場感。「スローカーブをもう一球」、公立高校の普通の子の甲子園出場はやっぱりロマンがある。あの時代、この先兵隊に行くんだろう、死ぬかもしれないと思いながら甲子園で投げていた投手、戦争から帰る事のなかった、そして生還はしたけれど戦争に翻弄された名選手たち。今年は100回の記念大会、甲子園では熱戦が続く。野球を楽しめる平和な時代に生まれた事を心から幸せだと思った。

  • molysk

    1979年、日本シリーズ最終戦。9回裏のマウンドに立つのは、広島のリリーフエース、江夏豊。一点差を逆転しようと食い下がる近鉄打線に、無死満塁のピンチを迎える。代打の切り札、佐々木恭介を三振に仕留めたあと、名手、石渡茂。近鉄の作戦はスクイズプレイ。カーブの握りのままで、バントの構えを目にした、江夏がはなった一球は――。決着までの21球を、選手一人ひとりの証言を基に、感情を排して淡々と再構成する。投手、打者、捕手、野手、監督。ただ一つの白球に、それぞれが描いていた異なる真実を、山際の乾いた筆致が描き出す。

  • Kanae Nakajima

    学生時代夢中になって読んだ作品たちも、気付けば書籍はほぼ絶版状態でしたが、野球に関する短編12編をまとめた新書が出ており、久しぶりにこの素晴らしい世界に触れる。端正な文章からは、選手の息遣いまで聞こえるようで、かつ大歓声が遠くで聴こえてくる臨場感。あぁ、他の作品も読み直したい…!

  • kawa

    スポーツ・ノンフィクションの世界で一線を画したと言われる本作。クール・ドライな筆致でベースボール・プレイヤ−の裏に隠される心理をリアルに描写する。名作「江夏の21球」、「スローカーブを、もう一球」などタイトル名も秀逸。「9回の守りにつく前、江夏はベンチの奥に坐ると、ショートホープを一本とり出して火をつけた。」昭和の球場やテレビのナイター中継が蘇る。

  • ばりぼー

    1979年の日本シリーズ広島対近鉄の第7戦。4対3と広島1点リードで迎えた9回裏、「21球」に様々な思いが交錯する攻防を描いた名作中の名作。無死満塁という絶体絶命にピンチに、ブルペンで池谷・北別府が投球練習を始め、絶対的守護神としての自尊心を傷つけられる江夏の感情の揺れ、マウンドに歩み寄って「ベンチやブルペンのことなんて気にするな」と声をかけた衣笠、あくまでも冷静に同点後の延長戦を想定して実務に徹した古葉監督…バッテリー対バッターの駆け引きだけにとどまらない26分間の濃密なドラマが蘇る傑作です。

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