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スローカーブを、もう一球 角川文庫

山際淳司

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041003275
ISBN 10 : 404100327X
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2012
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

たったの一球が、一瞬が、人生を変えてしまうことはあるのだろうか。一度だけ打ったホームラン、九回裏の封じ込め。「ゲーム」―なんと面白い言葉だろう。人生がゲームのようなものなのか、ゲームが人生の縮図なのか。駆け引きと疲労の中、ドラマは突然始まり、時間は濃密に急回転する。勝つ者がいれば、負ける者がいる。競技だけに邁進し、限界を超えようとするアスリートたちを活写した、不朽のスポーツ・ノンフィクション。

目次 : 八月のカクテル光線/ 江夏の21球/ たった一人のオリンピック/ 背番号94/ ザ・シティ・ボクサー/ ジムナジウムのスーパーマン/ スローカーブを、もう一球/ ポール・ヴォルター

【著者紹介】
山際淳司 : 1948年神奈川県生まれ。80年「Sports Graphic Number」創刊号の短編ノンフィクション「江夏の21球」でデビュー。81年『スローカーブを、もう一球』で第8回日本ノンフィクション賞受賞。95年、没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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もう亡くなって四半世紀、山際淳司の出世作...

投稿日:2021/06/29 (火)

もう亡くなって四半世紀、山際淳司の出世作「江夏の21球」を収録した、氏の代表作と言っていいと思います。勿論、後発の数多あるスポーツドキュメントの出発点になった「江夏の21球」も今読んでも面白いのだけれども、実は、表題作も含めその他の、そう言っては失礼だけれども、そこまで有名と言う訳でもないスポーツ選手達の話が無性に面白い。山際淳司という人には確かに文才があったのだと思う。文才というよりは、むしろ、詩才なのかも知れない。文体も著作の形も勿論韻文のそれではないのだけれども、対象の底に隠れている抒情的な何かを掬い上げることが出来る稀有な人だったのではないかと思わせます。

Verdi さん | 神奈川県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • サンダーバード@怪しいグルメ探検隊・隊鳥

    実に久しぶりに手に取った。スポーツノンフィクションの傑作短編集。この中に収録されている「江夏の21球」は1979年の日本シリーズ第7戦。プロ野球史上でもっともドラマチックな試合の一つだろう。これを読んでyoutubeで当時の画像を改めて見るとなるほどなと感慨深い。あのスクイズをよく外したなあ。ただ、自分にとってはこのシーンよりも冒頭に収録された1979年夏の甲子園、星稜VS箕島の延長18回の大熱戦「8月のカクテル光線」の方が印象深い。これもまた、甲子園の歴史に残る試合である。★★★★

  • ふじさん

    山際淳司の作品を読むきっかけとなった1冊。再々読、前回読んだのは、広島カープOBの衣笠が亡くなった時。なぜか、「江夏の21球」に出てくる江夏と衣笠の会話を思い出したからだ。この本には、この短編以外にも「八月のカクテル光線」「「背番号94」「スローカーブを、もう一球」等の野球を題材にした作品があるが、登場人物は有名選手ではない、そこがこの短編の読みどころでもある。他の作品も馴染みの薄いスポーツが多いが、それぞれの競技に様々な思いで挑む選手の姿に心を打たれる。山際淳司の静謐な文章が彼らを引き立てている。

  • 納間田 圭

    このスローカーブを投げていたのは高校で僕の一つ先輩の川端さんだ...母校「タカタカ」のエース川端投手が、130キロそこそこの直球と超スローカーブを巧みに操る頭脳的な投球で強豪校を次々と破っていく快進撃の物語だ。みごと自分が高校1年から2年になる春休みの選抜甲子園大会に初出場した...何台ものバスで全校生徒が応援に行った。甲子園では石川代表の星陵高校に1対11で負けるのだが...1回ノーアウト満塁からのサインミス...スクイズ失敗が致命的だった...あそこで1点でも先制点がとれてたら...って記憶している。

  • ALATA

    高校野球を見るのが好きだ。空に舞い上がる一球を追い求め走り続ける先に必ずドラマがある。「八月のカクテル光線」は伝説の箕島対星稜、高校野球最高試合のノンフィクション。今でも尾藤、山下両監督の晴々とした笑顔が思い出される。延長16回裏の出来事、山際さんの語り口が柔らかい。『ここを投げ切ればもうしばらく野球をせんでもいいだろう』ノー・アウト・フルベース、マウンドに立つ「江夏の21球」。昭和の時代,懐かしい★5※キャッチャーの指先をみた。『スローカーブをもう一球』山際さんの書籍また探してみようと思う。

  • マエダ

    これが有名な江夏の21球か。13年間のプロ野球生活を支えてきた投手の自負心。”自らを恃むことによってしか、投手は投手たりえない。”ここが一番いい。

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