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フラナリー・オコナーの受動性と暴力(仮)南山大学学術叢書

山辺省太

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784779125737
ISBN 10 : 4779125731
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2019
Japan

Content Description

アメリカ南部を代表するカソリック作家、フラナリー・オコナー(1925‐64)。彼女の文学世界は、なぜグロテスクで暴力的な光景に満ちているのか―。暴力と恩寵が混在したオコナーの文学/神学世界において、どのように登場人物の主体性が奪われ、神の啓示の前で受動的な存在になるのか、オコナー文学が内包する倫理に着目する。

目次 : 文学と神学の狭間で/ 第1部 秘義における物質と知覚(彷徨の身体―『賢い血』と不安定な神の表象/ 物質と秘跡のリアリティ―「グリーンリーフ」と「川」にみられる文学の美学と創造世界の表象)/ 第2部 受動性という倫理―他者の歓待と神の恩寵(倫理、暴力、非在―「善人はなかなかいない」と「善良な田舎者」における善と他者/ アクチュアリティ、グロテスク、「パーカーの背中」―行為、融合、再創造)/ 第3部 オコナーの終末的光景―想像力、時間、現実性(不可解な黒さと虚構の力学―「作り物の黒人」と「高く昇って一点へ」の差異と終わりの意識/ 故郷、煉獄、飛翔―「永く続く悪寒」における神の降臨と時間の詩学)/ 第4部 共同体/国家における政治と宗教(農園から共同体へ―「強制追放者」におけるアイデンティティの構築と崩壊/ 生の政治と死の宗教―『激しく攻める者はこれを奪う』 ほか)

【著者紹介】
山辺省太 : 1971年愛知県生まれ。現在、南山大学外国語学部准教授。名古屋大学大学院国際言語文化研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。専門は現代アメリカ小説(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • endormeuse

    『他者の暴力を介して神の啓示が浮上すること、有限の他者の暴力が無限の他者性を、非暴力で恩寵に満ちた場所、つまり神の国を主体に開示すること』というオコナー文学の主題の読解を中心に、個別のライトモチーフを明快に論述。

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