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昭和天皇の戦争認識 「拝謁記」を中心に

山田朗

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784406067560
ISBN 10 : 4406067566
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
山田朗 ,  

Content Description

『拝謁記』で新しく明るみになる事実から何が見えるか?!天皇の戦争認識、対日講和条約発効時の「お言葉」問題、天皇のアジアやアメリカ合衆国観などを鋭く分析する。ほかに、象徴天皇制の問題点や司馬遼太郎についても論究。

目次 : 日本の戦争をどう捉え、伝えるか―アジア太平洋戦争の開戦原因と戦争責任/ 第1部 『拝謁記』から見る昭和天皇の戦争認識(昭和天皇の戦争認識)/ 第2部 支配システムとしての近現代天皇制(近代天皇制による戦争と抑圧/ 象徴天皇制における「心の支配」)/ 第3部 歴史から何を汲み取るか(戦争の記憶をどのように継承するか―“表の記憶”と“裏の記憶”/ 歴史から何を汲み取るか―司馬遼太郎の場合)

【著者紹介】
山田朗 : 1956年、大阪府生まれ。明治大学文学部教授、歴史教育者協議会委員長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 夜間飛行

    天皇は無謀な戦争を続けた軍人を嫌っているが、大元帥としての責任を語っていない…という著者の指摘は肯ける。戦後もアジアに偏見を持っているのも気になった。だが戦前戦中の好戦気分を変える力はなく、出征する兵士やその家族や戦火に晒される国民の拠り所とされてしまったのは気の毒だ。52年のお言葉では、一番伝えたかった「戦争への反省」の部分が削られるなど、仕方ないとはいえやはり不自由である。天皇制が国民の生活に及ぼす影響はかなり根深いものに思われた。日本社会の息苦しさ、個の軽視、空気や世間体など、今後も考えていきたい。

  • Toska

    戦後初の宮内庁長官・田島道治が残した『昭和天皇拝謁記』。本音を隠さない天皇の肉声を収める一級史料である。戦争の回顧、時局認識、人物評価等々いずれも非常に興味深い。政治に関心を示し、再軍備にも前のめり。警察予備隊の司令官には当然自分がなるものと思っていた。教育勅語みたいなのはやっぱり必要と言い出し、田島に「そんなことここ以外の場で公言したら駄目ですよ」と叱られる。3人の弟には辛辣である反面、皇太子(「東宮ちゃん」)に対しては親バカ。「松川事件はアメリカがやって共産党の仕業にした」という爆弾発言も。

  • いとう・しんご

    「沖縄の生活史」きっかけ。前半は昭和における日本一の無責任男ヒロヒトの、戦争責任は徹底的に他人に転嫁し、自己の無能は棚に上げ、再び政治的な発言権を獲得して、旧憲法時代の大元帥に返り咲きたいとの発言に絶句する宮内庁長官の証言。後半は悲惨な侵略戦争に至る歴史の概説を踏まえ、政府や軍部による「秘匿」と植民地に対する「加害」の歴史を継承することの重要性の主張は傾聴に値する。戦後生まれであっても「忘れない責任」と「継承する責任」という「戦争責任」を問われているというP198の指摘は心に刺さる。良書。

  • みさと

    昭和天皇に側近として仕えた初代宮内庁長官田島道治の『拝謁記』には、天皇の発言や田島がそれにどう答えたかが記録されている。いわば昭和天皇の生の声に近い記録だ。戦争は陸軍に引きずられて起きたものでありどうしようもなかった、天皇自身ですら被害者であるというご認識。また、早期改憲して再軍備する必要があり、統率すべきは元首である天皇だとお考えになっていたこと。ご自身が退位なされなかったのは「東宮ちゃん」(明仁親王)がまだ成人していなく自分がいないとだめだとの親心からだったこと。など、知りたくなかったことが次々と。

  • kuronyann

     日本各界のトップの責任の取り方は昭和天皇のそれと通じるものがあると思っていたがやはりと首肯するところがあった。38頁以下に記載されているがだれだれが無罪とは許せないとか、「死刑でなきは不思議」とか、大元帥であった者が言うのだから続く者が便乗するはずだ。  共産主義をどのように捉えていたかは分からないが反共主義者であることが随所に出てくる。  驚いたことは憲法の中身を知らないこと。再軍備のための憲法改定を望むのだが国民投票が必要なことを知らずに「そんなものが入るか」と驚いている(103頁)。知識が増えた。

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