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アメリカ史のなかの人種

山田史郎

User Review :4.0
(1)

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784634349100
ISBN 10 : 4634349108
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2006
Japan

Content Description

先住民、アフリカ系黒人、白人などの人種区分を、普遍的で自明なものと考えてはならない。アメリカ史の中の男女関係と結婚をめぐる制度と慣習から、白人とその他の人種とを区別するための様々な方策を明らかにする。

【著者紹介】
山田史郎 : 1954年生まれ。同志社大学文学部卒業。同志社大学大学院文学研究科博士後期課程中退。専攻、アメリカ社会史・移民史。同志社大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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100頁に満たない一般読者向けの小著の中で...

投稿日:2021/04/10 (土)

100頁に満たない一般読者向けの小著の中で、アメリカ史における人種関係を、婚姻に焦点を当てて具体的な判例の推移を通して論じている。この中で興味深いのは異人種婚禁止法が南部に限定されたものではなかったことであり、特に南北戦争後の再建が終了した後、第一次世界大戦から第二次世界大戦直後の時期にはそれが30州にも及んでいたことである。そして連邦最高裁によって合法性が否定された後も、アラバマ州では2000年まで法律上残存しており、その時の州民投票でも約40パーセントが同法の存続を望んでいたということだ。本書の唯一の難点は、一般読者向けの小著であるにもかかわらず、読点が多い長めの文章が多く、若干読み難いことである。とは言え、出版から15年を経た現在でも、このテーマに興味がある人には必読である。

iron3K さん | 東京都 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • サアベドラ

    アメリカにおける人種問題を包括的に扱ったものではなく、「異人種婚禁止州法」(要するに白人と黒人など、異なる人種の男女が結婚すると罰せられる法律)の成立と撤廃の歴史を扱ったリブレット。1664年、植民地時代にすでに記録が存在し、アラバマ州で最後に残った同法が廃止されたのはなんと2000年のこと。合衆国の中核をなした白人層の高邁な理想と冷酷な現実を、気分が悪くなるほど生々しく描き出している。興味深い内容だったが、一方で転機となった第二次大戦以降の社会の変化に関する考察が不足していると感じた。

  • ルナティック

    主に白人黒人の婚姻、といえば格好がつくが、白人男性主人と黒人女性奴隷との性的関係から生まれた子供は〜などと、人種間の婚姻=性的関係から考えている。かなり赤裸々に書かれている気がするので、私的には好感。言い方変えると、容赦ないって感じなんですが(笑)建国から始まっているし、各州の具体例も書かれているので、頭の中にサクサク入ってきます。最近アメリカの暗部的書物を読みますが、この著作は良いと思う。華麗で素敵なアメリカの実態を少しでも知りたい方にお勧め・・この国に差別についてどうこう言われても・・とも思うよ(苦笑

  • SK

    115*主に、アメリカでの異人種間の婚姻について。効力はなくなっていたとは言え、2000年までアラバマでは異人種婚姻を禁止する法律が生きていたというのだから、恐ろしい。

  • 紙魚

    年越し読書となりました。アメリカさんのダークサイドというか、根強い差別の歴史が、主に婚姻関係から述べられております。差別的な法律がつい最近まであったようで、なにがアメリカ精神だと嗤いたくなる。

  • 東側ギャン

    この本に出てくるような100年前のアメリカ人に2020年には民主党がポリコレ棒振り回したり、黒人=身体能力が高いという風潮 だよって言われたら何言ってんだこいつ?って言われるやろうなぁ…

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