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もっと、狐の書評

山村修

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480424570
ISBN 10 : 4480424571
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2008
Japan

Content Description

’06年に惜しまれつつ急逝した著者は二十三年間、毎週水曜日の「日刊ゲンダイ」に“狐”の書評を書き続けた。丁寧かつ周到に読みぬいたその書評は読者の心を強く動かし、根強い多くのファンを得ていた。生前に刊行された単行本の中から選りすぐった書評と未収録書評を併せ、さらに“狐”自身のロングインタヴューを付す。

目次 : 1 言葉に手を触れる/ 2 心と体を揺さぶる/ 3 日々の匂いを嗅ぐ/ 4 書物の筋肉が動く/ 5 歴史に錨を下ろす/ 6 旅の果てを眺める/ 7 物語に耳を傾ける/ 8 画面に目を凝らす/ 9 もっと、狐

【著者紹介】
山村修 : 1950年生れ。慶應義塾大学文学部フランス文学科卒業。青山学院大学図書館司書の傍ら、“狐”のペンネームで1981年2月から2003年7月まで1188本の書評を日刊ゲンダイに発表。2006年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • もりくに

    「狐」氏こと山村修さんのとても上質の「書評」を心行くまで楽しんで、ロングインタビューまで来て、「再読」に気が付いたが、面白いものは何回読んでも、面白い。自分の高度の「忘却力」のお陰で、初読のように楽しんだと、負け惜しみを。とにかく、いろんな本を先入観なく読んで味わっている。「かがくのほん」という絵本シリーズ。図鑑とも言っていい本は、都市生活者が「緑っぽい」と見過ごす樹木の微妙な違いを描いていると。小西甚一校注「一言芳談」について、「何百年も読み継がれた古典の言葉は、私たちの心の底に降り積もっている」と。

  • もりくに

    この本も、「歩きながら」読んだ。家猫の散歩に付き合って。この本は、「狐」としての書評が、本名の「山村修」で出版されている。最も面白いのは、「書評家に名前なんか要るんでしょうか」という彼の書評の本質に関わる論考。東京新聞の匿名の名物コラム「大波小波」で、「水曜日は狐の書評」について、「狸」名で「狐氏は点が甘く、ほとんど褒めてばかりです。これなら、実名でいいではありませんか」と。それに対して「匿名という隠れ蓑があれば、書きにくいことも書けるーーそれは可笑しい、狸さん」と。本を「開いてみせる」書評を目指すと。

  • DEAN SAITO@1年100冊

    1日数ページずつ読み進めたが、ここ2、3日で残り1/3ほどを一気に読了。「面白そう→Kindleで検索→電子化してない→落胆」を繰り返したが、自分が生まれた頃の書評もあるし仕方ないと諦める。いずれにしろ、これほど読み物として面白い書評は、他にはまだ知らない。

  • Yuki Ban

    どう始まり、どう終わるか、どの書評も全く予想がつかない。じっくり読むとわかって面白い。さらっと読んでもわからないのに面白い。作家や作品の固有名詞がたくさん出てくるが、読む分には全く支障にならない。むしろ、書評対象の作品を読んだ後にチェックしてみようという気すらなる。さきほどわかって面白いと書いたが、せいぜい10%の理解度だろう。書評対象やその周辺の作品を読み、それら生みの親の人物を知っていくことで、狐の書評の面白さの理解は100%に近づいていくのだろう。

  • オールド・ボリシェビク

    見開き2nで1冊の本を紹介していく。「日刊ゲンダイ」「本の雑誌」などで「狐」の筆名で連載していた書評だが、もはや一つの芸である。起承転結、びしり、と着地させ、その書物の魅力と読みどころを過不足なく伝える。ああ、そうだ、私もこのような書評を書こうとしていたのだったと思い出させてくれた。誰かが書いていたが、欠点は面白すぎてその本をすでに読んだ気になってしまうこと。著者は2006年に亡くなっている。紹介されている本の多くは20年以上前の刊行だが、それぞれが古びていない、読む価値のある一冊である。

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