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無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記 新潮文庫

山本文緒

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101360645
ISBN 10 : 4101360642
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2024
Japan

Content Description

2021年4月、私は突然膵臓がんと診断された――。夫とふたりで無人島に流されてしまったかのような日々を、作家は日記として綴った。痛み、吐き気、発熱に悩む毎日。食べもののおいしさや本の面白さに喜びを感じる時。振り返るこれまでの人生。夫への感謝と心配。「書きたい」という尽きせぬ思い。別れの言葉は言っても言っても言い足りない。58歳で急逝した著者からのラストメッセージ。

【著者紹介】
山本文緒 : 1962‐2021。神奈川県生れ。OL生活を経て作家デビュー。1999(平成11)年『恋愛中毒』で吉川英治文学新人賞、2001年『プラナリア』で直木賞、’21(令和3)年、『自転しながら公転する』で島清恋愛文学賞、中央公論文芸賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ゆいまある

    唐突に購入して一気に読んだ。最近、自分にも何が起きるか分からないと思うことがあった。ステージ4bの膵臓癌は他の臓器に転移があり、手術は出来ない。夫と過ごせる余命は120日。文緒さんは早々に緩和ケアに切り替える。末期癌は苦しい。日記を書く所ではない。だが「うまく死ねますように」と、前向きな言葉を綴り、朦朧としながらも、最後まで読み手のことを考え、呪いの言葉は吐かない。全ての今から死ぬ人に「怖くないですよ」と伝えるかのように。文緒さんはもういない。でも文緒さんの言葉は永遠に残る。作家の勇気を称えたい。

  • セシルの夕陽

    絶対に読む!と思ってたのに、ページを開き出すのに覚悟が必要だった。突然、膵臓がんステージ4bと宣告された著者。延命の抗がん剤を1回受けたが辛すぎて止め、緩和ケアを選択する。「闘病記」ならぬ「逃病記」として、コロナ禍の日々を綴ってあった。長年の「書かなくちゃ」強迫観念から解放されると思っていたが「書きたい」という思いが残っていたし、その気持ちに助けられたと。夫への愛と感謝に満ち溢れ、「つらい話をここまで読んで下さり、ありがとうございました」「明日また書けたら、明日」。。。構想してた新刊が読めず無念。

  • ネギっ子gen

    【昔と違って副作用は軽くなったと聞いて臨んだ抗がん治療は、地獄だった――】突然、膵臓がんと診断され、ステージは4b。最期まで書くことを手放さなかった作家の闘病記。<私の人生は充実したいい人生だった。58歳没はちょっと早いけど、短い生涯だったというわけではない。私の体力や生まれ持った能力のことを考えたら、ものすごくよくやったほうだと思う/だから今は安らかな気持ちだ……、余命を宣告されたら、そういう気持ちになるのかと思っていたが、それは違った/そんな簡単に割り切れるかボケ!と神様に言いたい気持ちがする>と。⇒

  • みねね

    長いこと感想を書けていなかった。読んでいる最中に縁起でもない夢を見て、その後味を払拭したかったからかもしれない。夢の中で、出棺を見送る俺は茶碗を割れなかった。/この先の人生、視力体力で読書が続けられなくなる前に、人生に対する絶望や自分への見限りで読書ができなくなってしまうことが怖かった。だがそれは杞憂のようだ。「未来がなくとも読書は楽しい。とても不思議だ。」少しうろ覚えだがこの言葉に救われた。読み(=生き)続けよう。意思や肉体は失われても、作品は残ることに作家の底力を感じた。

  • piro

    突然宣告された膵臓癌、余命120日という衝撃。そんな中書き記された山本さんの日記は、過度に煽る様な悲壮感は無く、かと言って達観しているわけでもなく、ありのままの最後の生活が真摯に綴られている様に感じました。「終わりを目前にしても「書きたい」という気持ちが残っていて、それに助けられるとは思ってもいなかった。」プロの作家らしい思いに感動。コロナ禍で、世の中からポツンと切り離された無人島の様な軽井沢のご自宅での闘病の日々、それを支えるご主人の献身的な姿に目頭が熱くなりました。

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