Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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• パトラッシュ

  読了日：2025/05/11

  山本弘は「と学会」の会長と思っていたので、こんな本格ＳＦの作家とは知らなかった。謎の異常事態に美少女ヒロインが挑む設定は使い古されたものだが、科学面の描写が正確なハードＳＦと冒険性に富んだエンタメの王道を両立させた読み応えのあるドラマが見事に成立している。政治や軍隊の動きも抜かりなく書き込まれ、この手の作品にありがちな社会性の欠如からも免れている。これに時間ＳＦと超生命体とのコンタクトまで加わり、何とも贅沢な豪華デコレーションケーキが仕上がっている。未完の続編だけでなく、壮大な未来史を完成してほしかった。

• なつくさ

  読了日：2025/03/02

  幻、傑作、復刊の文字に吸い込まれるように購入しました。突如、地球上に現れた重力異常地帯<スポット>。その原因を究明するために選ばれたのは一人の少女だった。SFはその世界観に馴染むまでに時間がかかるけれど、最初から情景がはっきりと思い浮かぶようでした。予想の出来ない展開の連続でどきどき。続編が未完で終わってしまったのが残念です。

• 塩崎ツトム

  読了日：2025/06/26

  良くも悪くも山本弘先生の趣味と思想がひょっこり出てくるが、それはそれとして科学的アイディアはまさに硬派。しかし山本先生が半ば意固地にも見えるようなかたちで、流行の思弁SFやサイバーパンクに背を向け、ハードSFにこだわり続けた理由（の深遠）は一向に掴めず、もはやこれ以上、先生が開示してくれることもないのだ！

• 活字スキー

  読了日：2025/03/03

  2024年に旅立たれた山本先生が夢想し続けた理想のスーパーヒロインが人間の愚かさを憂い、それでも未来を信じて果てしなく飛翔する、手加減無用の保守本流ハードSF。「デビュー作にはその作家のすべてが詰まっている」とは言うものの……いくらなんでも山本弘が過ぎるだろう！山本弘の過剰摂取でおかしくなるわ！と叫びたくなった。山本弘はいつでも山本弘であり、永遠に15歳で在り続けるものだったのだと痛感させられた。

• 北風

  読了日：2025/03/22

  フェブラリーかわいい。でも、ナウシカすぎてキツイ。オムニパシーは超能力ではないらしいけれど、オンオフできないのはきつそう。みんながそうだったら、互いを区別しなくて済むようになるのかな。でも、きっとそういう能力がないと宇宙人との接触はほんとうに無理そうね。他にもそういう言語学者のＳＦあったけど。続編のウェンズデイも面白そうだから残念。ＭＷって手塚治虫？あのヒロイン像は振り切りすぎ（汗）ボーイフレンド二人ってのも。bisでも空ちゃんが二股かけてたけど、そういう流れだったのか！？　個人的なリソウのカタチ？

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