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世界中で言葉のかけらを 日本語教師の旅と記憶 筑摩選書

山本冴里

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480017864
ISBN 10 : 4480017860
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「ぜんぶ英語でいいじゃない」という乱暴な意見に反論し、複言語能力の意義を訴え続けてきた日本語教師が、中国の雲南省、セルビア、フランス、ブルガリア、ハンガリー、エストニアなど、世界の各地を旅して慣れない言葉を使い、感心し、絶句し、立ち止まり、また歩き出す。あるいは日本語を教えていて、慣れない言葉を使う学生たちの日本語の魅力に気づく―そのような、言語を体験した驚きの瞬間とその記憶を読者の皆さんと共有したいという想いから綴られた、言葉をめぐる旅の記録。

目次 : 第1章 ちがう言葉でおなじ世界を夢に見る―日本語教師としての経験から(落ち葉を拾う/ 週末、何をしましたか?/ いつも、はなちゃんのせい)/ 第2章 どうかあらゆる泉に敬意を―「ぜんぶ英語でいいじゃない」への長い反論(君は僕の髄液/ 地図と鉛筆と紙があれば/ 色気のあるカミュの声と、「せんせい、まっておれ!」/ 積みあげれば自分の背の高さになるまで/ おばあちゃんと話したいから/ ひとつのちから)/ 第3章 そういえば猫さえも国がちがう―三者三様の言語教師(良い風が巡っていますように/ 私はワイマールに生まれました/ ひまわり畑がすごくって)/ 第4章 ぶらごだりや―言葉が通じない場所への旅(長く、安く、遠くに/ 季節はずれのサンタクロース/ みなさまのために歌います/ レモンをはさんだ枝で)/ 第5章 さえぎらないで、妄想中だから―歩くこと坐ること、食べること着ること(行きなさい、迷うことはない/ あの味を手に入れるために/ へりに立つ人/ はじめてのママ友/ あなたに平安がありますように/ 風をさがす―二〇二〇年)

【著者紹介】
山本冴里 : 山口大学国際総合科学部准教授。日本およびフランスの複数の教育機関を経て現職。早稲田大学で博士号(日本語教育学)取得。日本語・フランス語(・英語・中国語)で研究活動を行っている。専門は日本語教育・複言語教育(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • kuukazoo

    『複数の言語で生きて死ぬ』編者である日本語教師の方のエッセイ。母語ではない言語を学ぶことやこれまでしてきた旅の話など。母語にあぐらをかいてネイティブではない人のつたない言葉を笑ったり全部英語でいいなどとマイナーな言語を軽視したりする人々への怒りと悲しみ。ほとんど旅をしない身には彼女のフットワークの軽さや溶け込みの早さがとても素敵に映る。専攻ガチャでたまたま当たったハンガリー語が人生を決めてしまった人の話とか好きな小説やマンガが言語学習に役立った話も面白かった。

  • 九曜紋

    著者は日本語教師にして大学教員。私達が当然のように使っている「日本語」という言語を外国語として教える、という職業ゆえか、言葉に対する感覚がとても研ぎ澄まされていて美しい。言語とは本来、意思伝達の手段であり、意思疎通だけを目的とするならジェスチャーで足りることもある。けれども単なる意思疎通を超えて時に魂が触れ合う様に感じるときがあるのが言葉の素晴らしさか。言葉とは「言の葉」と書くが、樹木に宿る葉のように、樹木の養分を受け成長し、変質し、やがて土に還っていく。言葉とはまさに生きものだということを教えられた。

  • イボンヌ

    日本語学習者の日本語が面白い。

  • ゆーすけ

    興味を持ったきっかけすら忘れてだいぶ経った今になって図書館の予約本が回ってきた。内容も分からず読み始めているうちに、日本語学校の生徒が発したユーモラスな言葉を集めたものかと思った。しかし、読み進めていくうちに趣が変わり、筆者の旅行の思い出になった。何を読まされているのだろうと思ったが、著者の目を通した生き生きとした世界の様子が、静かで淡々と、でも力強く紡がれる文章で彩られ、見知らぬ土地へ誘われた。文体がとても心地良い。海外への思い入れはほとんどなかったけれど、読むとどのエピソードも心を動かされた。

  • takao

    ふむ

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