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武家の女性

山川菊栄

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784003316214
ISBN 10 : 4003316215
Format
Books
Publisher
Release Date
April/1983
Japan

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Book Meter Reviews

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  • Miyoshi Hirotaka

    現代でもキャラクター化される幕末の英雄や志士の他にも市井の生活や維新の暗黒面があった。過去は圧縮され、自分達の時代の変化が大きく見えてしまうが、そうではない。一世代違うと社会ははっきりとした変化を示す。それは、幕末から明治でも平成から令和でも同じ。幕末に起きた水戸藩内の粛清、家族まで巻き込んだ残酷な刑罰、比較的自由だった離婚や再婚、男女とも教育のレベルが高かったことなど興味深い事実が母親の話を聞き書きするという形で生き生きと語られる。初刊は先の大戦中。にもかかわらずこのような記録が書き残されたのは貴重。

  • musis

    山川菊枝の母親の、下級武士の家庭における体験を綴ったもの。女性だけでなく、一般的な生活の様子も書かれている。今の生活から見ると大変だと感じる部分も多い。初めて知ることが多く面白かった。客が来ても座布団は出さない、女性は髪を自分1人で結う、など。現代の人の生活も、何百年も後の日本の人たちに、なかなか大変だけれどやっぱり美しい、とか言われているだろうか、想像してしまう。幕末の水戸藩の荒れた様子も描かれている。子供が首を落とされてしまったり、血生臭い。牢の中で最後まで子供に勉強を教え続ける母親。尊敬した。

  • はる

    家本。買ったまま半年くらい置いてあった本を月のきれいな夜に読む。武家の女性や子どもの生活が鮮やかに眼に見えるように描かれている。まるで、親戚のおばさんに昔話を聞いているような気持ちになる。「三つでは水を汲み初め、四つでよう火を焚き付け、五つでは糸を取り初め…」の数え歌のように、身体を動かさなければ暮らせなかった時代。紡ぎ、織り、縫う。そして時代が動き、「子年のお騒ぎ」以降は悲惨な話題も多い。水戸天狗党の話や、「恋歌」朝井まかても読んでみようと思う。

  • シルク

    色んなところで「これは面白かった」と絶賛されていて、いつか読もういつか読もうと、ずっと思ってた本。パッと思いつく所では、わたくしの大好きな漫画『ちょっと江戸まで』のあとがきでも、作者の津田雅美さんが「めちゃ面白かった」と書いていた。いやー。。うん、はっきりキッパリ、面白かった。そうか、山川均の妻なんだー。わたくし的には、どこが特に興味深かったかというと、「子年のお騒ぎ」の章だ。「子年のお騒ぎ」とは、幕末に、水戸藩で起こった内乱であるとのこと。その際、色々な人が関わり、多くの人が罪を問われたのだけど、→

  • Ribes triste

    幕末の水戸藩の武士の暮らしの情景が生き生きと綴られる。苛烈な時代にあってもを堅実にたくましく生きぬく女性たちの姿がある。

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