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「日本人」という、うそ 日本の「安心」が消えたわけ ちくま文庫

山岸俊男

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480433046
ISBN 10 : 448043304X
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2015
Japan

Content Description

「日本人は本来〜である」というような「日本人論」は本当なのか。たとえば日本人は「集団主義者」と言われているが、実は「個人主義者」なのだ。ところが、日本という国は典型的な集団主義社会であるために、様々な問題が起きている。いじめや、企業による偽装・隠蔽問題を、品格や武士道など「心」の問題として解決はできない。著者がたどりついた意外な結論とは?

目次 : 第1章 「心がけ」では何も変わらない!/ 第2章 「日本人らしさ」という幻想/ 第3章 日本人の正体は「個人主義者」だった!?/ 第4章 日本人は正直者か?/ 第5章 なぜ、日本の企業は嘘をつくのか/ 第6章 信じる者はトクをする?/ 第7章 なぜ若者たちは空気を読むのか/ 第8章 「臨界質量」が、いじめを解決する/ 第9章 信頼社会の作り方/ 第10章 武士道精神が日本のモラルを破壊する

【著者紹介】
山岸俊男 : 社会心理学者。1948年名古屋市生まれ。一橋大学社会学部、同大学大学院を経て、81年ワシントン大学社会学博士。北海道大学助教授、ワシントン大学助教授、北海道大学大学院文学研究科教授を経て、一橋大学国際経営戦略研究科特任教授。2004年紫綬褒章受勲、2011年北海道大学名誉教授、2013年文化功労者。心と社会の関係について、総合的に研究を進めている。著書に、『信頼の構造』(東京大学出版会、日経・経済図書文化賞受賞)等多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 1.3manen

    2008年初出。本書は人間の利他性についての科学的研究の成果を、現代日本社会が直面する問題にあてはめたときにメルこと。倫理喪失とは情けは人のためならずのしくみの喪失の問題(7頁)。いじめに問題があるなら、いじめを許す環境が学校にできてしまっているところにあるというのが現実的(46頁)。自分が置かれている状況が明確なとき、日本人もアメリカ人も同様の選択をする(80頁)という。日本人の場合、他人と一緒に行動したり、自己卑下してみせることのほうが、日本社会でトクをする。

  • ATS

    ★★☆☆☆うーむ。まとめるとグローバルな社会(信頼社会構築)に向けて法整備が必要ですということでしょうか。全体的に脆弱な理論な気がします。実験のNも少ないし、ややこじつけている気がします。正しいいじめと適切な排除行動の見極めもよく分からないし、子どもに任せるなんて難しいでしょ。法で厳しくするのはコストもかかるし無理っていいながら、信頼社会では法を整備するってなんか矛盾してる気がするけどなぁ。なんとなくですけどね。

  • MIC

    すごく面白かった。今は安心社会から信頼社会に移行しようとしているため、おかしなことになっているという話。最後の「武士道」と「商人道」というものはあいいれない、どちらかを選ぶ必要があり、両方を満たすようにすると、なんでもありになっておかしくなる、という話は、特によかった。

  • リットン

    ソトとウチを区別して、ウチとのみ付き合いを持ちは信頼し合う昔からの日本社会を安心社会とし、アメリカのような裏切りのリスクがあっても見知らぬ人でも信頼する社会を信頼社会として対比している。なにか問題が起きたときに、「心」や「モラル」の問題として、解決策として漠然としたそれらの教育などが挙がることを著者は問題視していて、そうではなくて、「心」の問題で片付けずに、その「心」も社会のダイナミクスの中で生まれる産物と捉えて、アプローチするのは、なるほどなぁと思った。

  • しょぼ

    心理学の視点からの考察で、定説のように言われている日本人観がガンガンひっくり返されていくのが大変面白いです。と同時に、最終章で示唆される、「商人道(市場の倫理)」と「武士道(統治の倫理)」の混用が破滅的な結果を招く、という内容が(原書の刊行年2008年からすると)予言めいていて背筋が寒くなるなど。おすすめ

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