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ISBN 10 : 4794224400
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ペリーの黒船が来航し、驚天動地の騒ぎのさなか、蘭学者・兵学者の勝海舟は冷静に先を見通した。尊攘倒幕の志士にも、佐幕派の浪士にもならず、動乱のなかに国家統一の構想を固め、自らの使命を求めて動く。有力な幕臣となった勝は、複雑で重い運命を背負い、薩摩の西郷隆盛との大交渉劇「江戸開城」を演じる。「公」は「私」を超えるという信念のもとに交渉を進め、江戸は焼かれず、近代国家の首都、東京に継承された。勝は倒されるべき旧い国家を担い、その幕引きを行った―。日本の近代史を動かした巨大な交渉人・勝海舟の航跡を生き生きと描く。
目次 : 序章 濱御殿の焚火(「徳川の政治と思うから、間違っておる。天下の政治でござる」)/ 第1章 砲艦外交(一触即発の「浦賀」/ 高野長英の来訪 ほか)/ 第2章 咸臨丸で海を渡る(「甲板で火を焚くな」/ 膚の潔き雪をも瞞むく、愛妄お久 ほか)/ 第3章 薩長同盟へ(尊攘激派/ 「天下でおそろしいもの」横井小楠 ほか)/ 第4章 江戸開城の大交渉(駿河湾から軍艦砲撃で官軍に勝てる、が、しかし…/ 「おれは常に一身を死生一髪という際においていた」 ほか)/ 第5章 非戦を貫く(海軍の申し子、榎本武揚の大脱走/ 「あなたの徳で、善い家来を持ったなどと思いなさるな」 ほか)
【著者紹介】
山岡淳一郎 : 1959年愛媛県生まれ。ノンフィクション作家。著書に『後藤新平 日本の羅針盤となった男』『田中角栄の資源戦争』(以上草思社文庫)、『日本電力戦争』(草思社)、『気骨 経営者土光敏夫の闘い』(平凡社)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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