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足利尊氏と足利直義 動乱のなかの権威確立 日本史リブレット人

山家浩樹

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784634548367
ISBN 10 : 4634548364
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

武家政権は、将軍となる武家に幅広い支持が集まることによって成立する。将軍となる武家には、何が必要だろうか。まずは武力でほかを圧倒することだろうが、それだけでは政権として継続するのは難しいだろう。統率する者として、ほかの武家とははっきり異なる正統性をもつこと、言い換えれば権威の確立が求められる。室町幕府の場合、樹立した足利尊氏・直義兄弟、およびそれを支持する者たちは、権威の確立にどのように腐心しただろうか。ふたりは最後には対立してしまうが、共同で何をめざしたのか、という視点から、権威確立のようすを概観してみたい。加えて、ふたりによる草創期は、のちの幕府にどのように位置づけられたか、にもふれる。

目次 : ふたりによる統治/ 1 生誕から政権樹立まで/ 2 足利氏権威の向上/ 3 政策とそれぞれの個性/ 4 ふたりの対立とその後/ 5 ふたりの死後

【著者紹介】
山家浩樹 : 1960年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科国史学専攻修士課程修了。専攻は日本中世史。東京大学史料編纂所教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 中島直人

    (図書館)再読。錯綜していてきろくも少ないこの時代の経緯を分かりやすく解き明かしてくれる。もう少し図面や絵があると、もっと楽しいと思う。

  • MUNEKAZ

    尊氏と直義について、二頭政治期に焦点を当てて紹介している。源氏の嫡流、北条得宗家、そして建武政権の後継者として権威付けをしていく様が描かれている。「引きこもり」と言われがちな尊氏の姿も、鎌倉幕府の摂家・宮将軍に通ずるものがあり、実務を超えた存在として自身を主体的に位置付けたのではないかという指摘は面白い。また義満以降の将軍が、尊氏を幕府の始祖として敬意は払うが施策は引き継がなかったり、直義は忌むべき先祖として封印したりと二頭政治期に高い評価を与えていないのも興味深かった。

  • ボリューム的には百ぺージ弱のブックレット。足利尊氏・直義兄弟について平易に教えてもらえる入門書かと思いきや……ぜんぜん、そんなことはなかった! 室町幕府初期政権の統治と権威づけに焦点を絞った解説書。鎌倉幕府の滅亡から南北朝の分裂にいたるまでの経緯や、兄弟が対立した観応の擾乱については最小限の説明で片付けてしまっているので、足利兄弟の事績について基本的なことから知りたいという読者にとっては肩透かしであります。足利直義が死後に怨霊として恐れられていたことは初耳だったので驚きでした。星四つ。

  • 中島直人

    (図書館)読了

  • ohmi_jin

    通常観応の擾乱としてその過程を記した本が多い中、この本は権威の確立に主眼が置かれている。 前政権を倒した者であっても、過去を完全に否定するのではなく、追善することで自らの権威を確立していく。

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