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「ひらがな」の誕生 中経の文庫

山口謠司

User Review :4.0
(1)

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784046014146
ISBN 10 : 4046014148
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

中国大陸から借りた漢字を用いた“万葉仮名”で言葉を記し、漢文を読むために漢字から“カタカナ”を編み出した日本人。しかし、彼らの「心」を書き表すためには、新たな文字が必要であった。『万葉集』から『源氏物語』、そして『坊つちゃん』に至る、日本語が「真の日本語」になるための、“ひらがな”誕生の壮大な物語を追う。

目次 : 第1章 “ひらがな”とは何か―日本人らしさを醸し出す秘密(優しい“ひらがな”/ “ひらがな”“カタカナ”、そして漢字 ほか)/ 第2章 漢字から“ひらがな”へ―“ひらがな”以前の日本語の世界(言葉は思想を創り出す/ 漢字はいつ日本にやってきたのか ほか)/ 第3章 万葉仮名と日本語の発音―“ひらがな”五十音図ができるまで/ (『万葉集』の誕生/ 現代にも残る万葉仮名 ほか)/ 第4章 誰が“ひらがな”を作ったのか―漢字では表現しきれない日本人の心(“ひらがな”の誕生/ 『古今和歌集』から始まる日本語の世界 ほか)

【著者紹介】
山口謠司 : 1963年長崎県生まれ。博士(中国学)。大東文化大学文学部大学院、フランス国立高等研究院人文科学研究所大学院に学ぶ。ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員などを経て、現・大東文化大学文学部中国学科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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『ひらがなの誕生』 普段なにげなく使って...

投稿日:2021/06/27 (日)

『ひらがなの誕生』 普段なにげなく使っている「ひらがな」についてより知れるかなぁと思い手にしてみた。読んでみると、起源や誕生を知りたいと思うより、単純に読んでいて面白いなと感じる文章が続いていた。「柔らかいひらがなでさらさらと書かれた掛け軸は、なんだか優しい心になる。」とか「筆文字の水茎の跡の優しさのなかに流れる雅の力。」と話す内容に惹かれる。ひらがなは「視覚的にも聴覚的にも日本文化そのものを表象するもの」として、いろんな角度から、ひらがなの誕生の歴史を探っては、考察することの出来る楽しみ。「ありがとう」と、ひらがなで書き示す美しさを実感出来る喜び!

seigo-hk さん | 長崎県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 文章で飯を食う

    ひらがなの誕生の裏側に漢学の家、菅原氏の衰亡があった。それは、又、遣唐使の廃止による中華文明の律令制から離れて行くことにつながる。藤原氏が日本的な文化とひらがなの誕生に、大きく関わったのは面白いことで有る。

  • Lila Eule

    日本語を作った男、上田万年では、旧仮名遣い漢文訓読みの守旧派・森鴎外の妨害にあい、言文一致の国語の近代教育は遅れ、夏目漱石の小説が言文一致の口語で実用の起点を作ったとあった。言文一致の国語は戦後となったとあった。千年前のひらがなの誕生は、日本語・ひいては大和の心の表現として登場したらしい。日本語の音を漢字借用した万葉仮名、中国古代思想を規範とする漢学からぬけだして、日本の心を表す文字として広まっていったらしい。千年隔てた、言語の変革は似た気運にあるように思えた。面白い。

  • 「ひらがな」の生まれる過程を追った本。漢文を読み下すための「カタカナ」では話し言葉を表現できないので、漢字の草書体をさらに崩して「ひらがな」が生まれる。日本語の持つ曖昧さとは、漢字カタカナだけでは表現しにくいニュアンスをひらがなに求めた結果だろう。だからこそ、精神世界を表現する和歌や仏教が、ひらがなの隆盛と共に時代を築いていけた。逆に、漢文的な要素は国風文化の起こりと共に失われ、天皇や政治家でさえも和歌出身者が増えていく。言葉が時代を表すのであれば、現代は絵文字でより情緒あふれる表現となっているのかな。

  • のっち4号

    自分の一般的な教養の無さに 愕然とする。本屋さんで何の気なしに手にとって 隙間時間で読む軽い雑学書かと…。どんなレベルなんだ。歴史もダメなら古典もダメだと いくら読んでみても 上っ面をぺらっと すり抜けるばっかりで ちっとも残らない…orz 文化的な分野を理解しようとすると 枝葉が多くて…。なかなか 沼だなぁと思った次第。仮名 ↔ 真名 仮名もいろいろ。参考図書とか 集めつつ もう一度挑戦したい!

  • まにあ

    ひらがなに藤原家と菅原家の争いがあったとか面白いな

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