Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

• nagoyan

  読了日：2024/12/29

  優。日米関係を「日米首脳会談」という特別なシチュエーションから浮かび上がらせる。確かに、日米関係を考えるときに時の首脳同士が何を語って、語らなかったのか。何を見せようとして、見せまいとしたのか。が、今まで体系的に語られなかったのは不思議といえば不思議である。本書は、その一点でも貴重な存在である。そして、首脳会談が、玄人の外務官僚と素人の政治家の共同作業であり、紋切り型の「対米従属論」で説明しれない、緊張感に満ちた、駆け引き・対話の連続であったことが語られる。良書と言っていいだろう。

• nishiyan

  読了日：2025/03/18

  吉田茂、トルーマンから始まり、約150回にも及ぶ首脳会談を通して描き出した日米関係史。まずは政治指導者同士の外交交渉の良し悪しについて解説した点は興味深い。素人の外交の危うさを詳らかにしつつ、首脳会談の裏ではプロの外交官や官僚たちが事前の準備を重ねていることがよくわかった。首脳同士の相性に関してだが、小泉・ブッシュ、中曾根・レーガンのように良いに越したことはないものの、悪くても両国が互いを必要としている間は良好な関係は継続できるわけで、情勢の変化によって流動的になるだろうと思った。

• 預かりマウス

  読了日：2025/03/05

  日本は吉田〜岸田、アメリカはトルーマン〜バイデン期の首脳会談を網羅的に扱った書。首脳会談プロパーに留まらず、外交はもちろん現代史全体の趨勢もなぞることができる。首相や大統領の個人的な経歴が紹介されているのもポイント。現代の日米関係は占領・被占領を発端にしているだけに、歪みがあるのは仕方がない面もあろうが、日本だけが不利な立場になってきたのではなく、アメリカが不当に損をしているという米側の不満は、トランプに始まるわけではない長年の懸案であることがわかる。読みやすいが、網羅性に重きを置いているので、大部。

• お抹茶

  読了日：2025/03/09

  歴代の日米首脳の組み合わせによる会談の様子を辿る。筆致は抑え気味だが，相性の良し悪しが窺える。佐藤とニクソンは核兵器再持ち込みについて一芝居を打ち密約文書にサインした。カーターは大平を気に入り，米国にとって日本が同盟国であることは自明になっていた。ロン・ヤス関係で，背伸びしていた「イコール・パートナー」が本物になってきた。鳩山政権は日米が対等ではないことを公言し，政治的な争点にしたのが特徴。バイデン政権になると，日米首脳会談は実質的にも象徴的にも日米だけのものではなく，日米をハブに他国との首脳会談も開催。

• Go Extreme

  読了日：2025/02/11

  日米安保条約ー1960年・新日米安保条約調印→岸信介首相は対等な立場を求め条約締結 外交戦略と対外啓発活動ー岸首相は米国で対外啓発活動を強化し親米的イメージ醸成 イコール・パートナーシップ提唱ーケネディ政権下 沖縄問題ー沖縄施政権返還・日米間交渉 日米首脳会談定例化ー冷戦時代に両国関係深化 経済と安全保障ー経済的相互依存が安全保障において重要←貿易問題や負担分担影響 同盟の変化と課題ー冷戦後の課題に対応し進化・同盟の複雑化で一般国民の理解困難 対等性の追求ー常に対等性を求め改善に向けた努力が続けられている

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します