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ウンコノミクス インターナショナル新書

山口亮子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784797681567
ISBN 10 : 479768156X
Format
Books
Release Date
April/2025
Japan

Content Description

ウンコを経済やエコロジーの視点で見つめ直す!
肥料、熱源、燃料、医療‥。その活用分野は想像を超える。
ウンコ活用が日本の切り札になる!

日本人は平均で1日200グラムのウンコを排出する。
米国の150グラム、英国の100グラムと、欧米人と比べても多く、
日本は世界有数のウンコ排出大国だ。

近年、リンの主要産出国である中国が禁輸に動いたり、
ウクライナ危機でロシア、ベラルーシからの肥料の輸入が減ったことで、
ウンコの価値が世界的に注目されつつある。

肥料だけではない。
養殖海苔に窒素やリンを供給する栄養塩として、
下水熱を使ったビル空調や、冬場に凍結した雪を融かす熱源として、
また、自動車燃料、発電、宇宙ロケットの燃料として、
ウンコの活用範囲は、我々の想像よりずっと幅広い。

ウンコとゴミでできた大阪版万博会場の夢洲の問題点や、
羽田空港と隣り合う日本最大の下水処理場のレポートを交え、
日本経済を立て直す「ウンコノミクス」の可能性を探る。

(目次より)
第一章 迫るXデー――リン酸が足りなくなる日
九割を依存した中国が禁輸に動いた 世界は化学肥料の争奪戦へ
第二章 ウンコ版「夜明け前」――バカにならない温室効果
羽田の隣は国内最大の下水処理場
第三章 再び「金肥」になる――ウンコの山は宝の山
発酵や乾燥で優れた肥料に
第四章 夢洲(ゆめしま)はウンコ島――悲しき埋め立て処分
大阪万博アンダーグラウンド
第五章 水産から半導体まで――生活を支える資源への回帰
海苔の養殖と下水道
第六章 ウンコは熱い――サステナブルな熱源
ハウスの加温に雪国の融雪 車を走らすバイオガス ロケット発射
第七章 先進国化が絶った循環――ゴミになったウンコ
蟯虫検査が廃止された理由
第八章 食糧輸入大国はウンコ排出大国――合わない養分収支
海外から栄養分を大量持ち込み 人も家畜も出す一方

【著者略歴】
山口亮子(やまぐち・りょうこ)
ジャーナリスト。愛媛県出身。2010年、京都大学文学部卒業。2013年、中国・北京大歴史学系大学院修了。時事通信社を経てフリーになり、農業や中国について執筆。著書に『日本一の農業県はどこか―農業の通信簿―』(新潮社)、共著に『誰が農業を殺すのか』(新潮社)、『人口減少時代の農業と食』(筑摩書房)、『図解即戦力 農業のしくみとビジネスがこれ1冊でしっかりわかる教科書』(技術評論社)がある。

【著者紹介】
山口亮子 : ジャーナリスト。愛媛県出身。2010年、京都大学文学部卒業。2013年、中国・北京大歴史学系大学院修了。時事通信社を経てフリーになり、農業や中国について執筆。雑誌や広告の企画編集やコンサルティングなどを手掛ける株式会社ウロ代表取締役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Yuma Usui

    ウンコの経済的価値に迫った一冊。江戸時代には金肥として売買されていたウンコも、近代化によりお金を払って処分する厄介者へと立場が逆転。しかし近年、円安や世界的な肥料需要の高まりを背景に、その価値が再評価されつつある。本書では、リンやバイオガス、熱エネルギーなど、ウンコ由来の資源に注目し、それらが日本国内でどのように活用され、今後どう展開しうるかを多角的な取材を通じて丁寧に描いている。中でも、リンは中国への依存が9割に達しており、地政学的リスクや食料安全保障の観点からも非常に考えさせられる内容だった。

  • 活字スキー

    今や国を問わず、持続可能な循環型社会のためにはあらゆる可能性を検討しなければならないことは明明白白なのに、人や家畜が日々排出する膨大な糞尿を問答無用で「廃棄物」として焼却、埋め立て処分してしまっていいのか。否!いい訳がない。資源小国日本において、自前で賄えるのはHENTAIとUNKOくらいのものであると認め、それを最大限活用することは、国の存続と繁栄のための絶対条件といっても過言ではないだろう。ボーッと流してんじゃねーよ!

  • とく だま

    くそ 真面目な ウンコの話 😱 (_ _) 強く同意するし、ウンコ先進国になって欲しいね。コロナやソ連ウクライナ、米騒動の裏では、肥料なんかも枯渇の危機なんだ!

  • 乱読家 護る会支持!

    日本人は平均で一日200グラム、生涯で6.2トンのウンコを排出する。 しかし、たくさん排出するわりに、日本人はウンコの行く先には興味がない。 肥料、ハウスの加熱、雪国の融雪などの熱源、車の燃料としてのバイオガス、海苔の養殖、半導体、食品添加物、消化器など、ウンコによる日本経済の活性化を「真面目」に考える本です。

  • Go Extreme

    食料安全保障の課題 化学肥料の輸入依存 リン酸資源の枯渇懸念 肥料原料価格の高騰 ウンコ、救いの主としての期待 プラネタリー・バウンダリーと栄養塩循環 下水処理場の静脈機能と動脈機能 年間7000万立法メートルの汚泥発生 脱水汚泥の焼却と温室効果ガス排出 江戸時代の屎尿、下肥としての資源循環 汚穢列車の記憶 リン酸の偏在と争奪戦 屎尿、汚泥の堆肥化 焼却灰の肥料利用への期待 下水熱利用のポテンシャル 消化ガス、バイオガスの資源化 輸入飼料による栄養分の偏在 ウンコ、「金脈」への転換の必要性

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