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すごい詩人の物語 山之口貘詩文集

山之口貘

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784909917003
ISBN 10 : 4909917004
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

山之口貘(1903‐1963)。近代・現代を代表する沖縄生まれの詩人。貧乏のどん底で詩を書き続け、40年余りの詩人人生で198篇の作品しか残さなかった。貘の詩は、ほとんどが自身の生活をうたったものであり、それらは、住所不定の放浪生活を送っていた独身時代の前期と、妻子を背負っての新たな貧乏物語をうたった後期の作品とに大きく分けることができる。本書はこの点に着目して、198篇から135篇を選び、「住所不定」「結婚と暮らし」「故郷沖縄」「戦争風刺」「歌になった詩」の5章からなるアンソロジーとした。「住所不定」は前期の、「結婚と暮らし」は後期の作品で、本書の骨格をなすもの。続く「故郷沖縄」は、戦後の故郷の痛みに思いを馳せた作品であり、「戦争風刺」は、風刺詩人とも言われた貘の“それとは分からない”戦争への痛烈な批評を集めたもの、「歌になった詩」は、フォークシンガー・高田渡が中心となり、1988年にトリビュート・アルバムとして出したCD「詩人・山之口貘を歌う」に収録された作品である。既存の貘のアンソロジーと比べて詩の収録数が多いことに加え、一篇一篇の詩を丁寧に扱った美しいレイアウトも特長。詩論「詩とはなにか」、代表作である「鼻のある結論」「畳」などの詩が生まれた背景が描かれた自伝的小説3篇が収録されているのも、本書ならではの特典。

目次 : 詩論(詩とはなにか)/ 詩篇一三五篇(住所不定/ 結婚と暮らし/ 故郷沖縄/ 戦争風刺/ 歌になった詩)/ 小説三篇(「詩人便所を洗う」/ 「詩人の結婚」/ 「詩人の一家」)/ 年譜(山之口貘の生涯)/ 娘より、そして、ファンより

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Nobuko Hashimoto

    沖縄本を読む月間延長。長男が貘氏の詩から翻案して作った合唱曲を沖縄県芸で演奏してもらった記念に、那覇の市場の本屋さんで購入した本。そこの店主さんも巻末にファンとしての文章を寄せられている。貘氏は一遍の詩を原稿用紙200枚も300枚も使って推敲し続けたという。なるほど確かに初期の頃の詩の方が、より引っかかりなく読めるような? 詩はほとんど読むことがないので、詩集を通読したの初めてかも。なお、貧乏暮らしや詩・詩人をテーマにした作品が多く、故郷沖縄に思いをはせた詩は、この詩文集のなかにはそれほど多くない。

  • チェアー

    一つの詩を原稿用紙何百枚も使って推敲したという詩人。わたしは初めて読んだが、読んでいるとそんな苦闘も感じず、自然な感情をすらりとして読んでしまう。しかしここまで詩を大切にし、ある意味自分以上に詩を大切にした人はすくないのでは。便所掃除や野宿など、貧乏をきわめていながらも、詩を書くことを優先し、詩を書かなければ自分は死ぬと言い切る詩人。すごい。

  • maekoo

    ライト兄弟初飛行成功の年に生まれ大正昭和激動の時代に琉球にルーツを持ち波乱万丈の放浪と貧困に喘ぎながらも優しく飄々としつつ風刺の効いた詩を創作した凄い作家である山之口貘氏の詩と短編小説がその生涯を追いながら楽しめるアンソロジー本! 名作「沖縄よどこへ行く」や「ねずみ」等反骨精神満開! 特に詩人私小説三部作が読めるのは嬉しい! 中でも「詩人便所を洗う」は貧困時代の汲取り業務の実際の姿と糞尿層の構造まで詳しく描写しその壮絶な状況とその商的な裏話や関わる人々の人間模様がリアルに浮かび上がり悲哀とユーモアが有り◎

  • りょうけん

    <渡> 読んだきっかけ,そりゃもちろん高田渡さん。もっとちゃんと書くと息子の漣さんがこの本を紹介している記事をどっかで読んだ事です。まあ,この本の事を知ってからは少し時間が経ってしまったのですが別に今更この本に旬が有るわけでもなくゆっくりと十分に堪能しました。渡さんが貘さんの詩に出会ってそれで曲を付けたり「獏 詩人・山之口貘をうたう」という音楽アルバムを沖縄在住の三線弾きシンガー大工さんたちといっしょに造った背景がなんとなく判ります。

  • うりこ

    ああ、面白かった!沖縄県出身の詩人、山之口貘。貘さんのアンソロジー。人生がらみで俯瞰するごとく読むと、なんとまあ魅力的な詩なんだろう。人生=詩。野宿、夜逃げ、借金、居候、質屋通い。金子光晴、森三千代夫妻宅から机や本立て、どてら一枚、座布団一枚を運び入れて、結婚生活をスタート!一篇の詩にも、200枚、300枚の原稿用紙を費やして推敲する貘さん。沖縄を愛した貘さん。そして、戦争協力詩を書かなかった貘さん。小説も三篇入っていて、なんだかお得な本だ。貧乏しても詩人。久々に詩を読んで楽しめた‼️ありがとう、貘さん。

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