５０歳近くなって友人という物が新しくできることは、めったにない、という山中氏の言葉が印象的。 同学年ながら、平尾氏に憧れてラグビーを始めた山中氏。 友人への思いと、平尾氏の奥様の文章が美しい。 治療のための考えには、医師でもある山中氏の奥様の意見もあり、興味深い。 最後までラグビーワールドカップの後援などを行いながら、解説を諦めざるを得なかった平尾氏。 彼の言葉をもっと聞きたかったです。 日本のラグビーは強くなりましたよ。 生前の対談が巻末に収録されていますが、病前ということもあり、書き手の熱量は、平尾氏が罹患してからの方が圧倒的に高く、尻つぼみの感はある。 そのため、星4つ。 いい本でした。

誰だって、障害者になろうと思ってなっている人はいない。 誰だって、もう一度、この体が治ればと思っている。 そんな切なる希望が、かなえられる日もそう遠くない。と思わせる研究でした。 山中先生は、早く現場で使えるようにしたいと。私も、右足の骨髄炎で、身体障害者であります。 仲間の方にも、頸椎骨折で首から下が動かない。または、リウマチで、もう骨が変形して電話に出ることもはばかれる方もみえます。 本当に、待っているのですよ。その細胞が再生して自由になることを。 早く実用化をと。節に願っています。 　その意味で、この対談は本当に価値があります。政治よ。研究者の生活をよろしくと願わずには居られません。