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日本人が知らない戦争の話 アジアが語る戦場の記憶 ちくま新書

山下清海

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480075680
ISBN 10 : 4480075682
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

アジア・太平洋戦争において、後景に退きがちな大陸や東南アジアでの戦闘。激戦や苛酷な統治が繰り広げられたその場所で暮らす人びとは、当時をどう語り継いでいるのか。そもそも私たちは、かつて日本軍がしたことをどれだけ知っているだろうか。シンガポールにおける大検証と粛清、「戦場にかける橋」で出会った元英兵捕虜、バターン死の行進、帰国できなかった中国残留孤児…。長年アジアに残る戦争の記憶に耳を傾けてきた地理学者が、日本人がけっして忘れてはいけないことを明らかにする。

目次 : 第1章 中国侵攻(満洲事変/ 日中全面戦争へ)/ 第2章 マレー半島侵攻とシンガポールの陥落(日本軍のマレー半島侵攻/ シンガポール陥落)/ 第3章 日本占領下のシンガポールとマレー半島―暗黒の三年八か月(「大検証」と「粛清」/ 華人への強制献金と皇民化政策/ 教科書に書かれた日本軍のマレー半島侵攻)/ 第4章 東南アジア各地への侵攻(インドネシア占領/ 「死の鉄道」泰緬鉄道/ マニラ、バターン半島、そしてフィリピン占領)/ 第5章 日本の敗戦(中国に残された日本人/ 勝者が裁く軍事裁判/ シンガポールの血債問題/ 戦争から何を学ぶか)

【著者紹介】
山下清海 : 1951年、福岡県生まれ。筑波大学大学院地球科学研究科博士課程修了。理学博士。秋田大学教育学部教授、東洋大学国際地域学部教授、筑波大学生命環境系教授、立正大学地球環境科学部教授などを歴任。筑波大学名誉教授。専門は、人文地理学、東南アジア・中国地域研究、華僑・華人研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • trazom

    中国、マレー半島、フィリピン、インドネシアでの日本軍の行為を検証する。ある種の思想傾向の人からは自虐史観だと批判があるかもしれない。しかし、著者は、現地に赴き、話を聞き、歴史博物館を訪れて、戦争の記憶を辿ろうとしている。何が事実だったかに議論はあろう(でも、真実相当性は高いと思う)が、少なくとも、現地の人たちがこういう記憶を受け継いでいると知ることは大切だと思う。日本の教育は教えない。「Forgive but never forget(許そう、しかし忘れまい)」というシンガポールのスローガンが胸に沁みる。

  • kinkin

    太平洋戦争関連の本を読んでいる。断片的に読んでいたので系統立ててあらすじのような本も読んでいる。真珠湾攻撃やガダルカナル、硫黄島の激戦は知っていても、日本軍はシンガポールやフィリピン他の国でも現地人の虐待や虐殺も多かったことを改めて知った。世界から見たら小さな日本という国が中国や東南アジア、南方の島まで我が物にしようとした考え方の驚きを覚える。誰がいつからこんなことを唱え出したのか私はまだ把握できていない。近代史というのは大事だと思う。この辺りも今後ぼちぼちと読んでいきたい。

  • skunk_c

    横浜中華街について興味深い本を出した著者は、シンガポール留学(現地でGeneral Yamashitaというニックネームをもらったとか)を経験した地理学者だが、そのフィールドワークを生かした、アジアにおける日本軍の行いなど、特に民間人の立場からの戦争を語っている。特に中国関連および日本の満洲開拓関連(残留孤児など)についても章が割かれ、アジア太平洋戦争を深く理解するための入り口にふさわしい。各所に適切な地図が挿入されているのもありがたい。特に若い人にこそ読んでもらいたい。一部些細な事実誤認もあるが。

  • 樋口佳之

    シンガポール大検証のお話は鬼の所業だな。決めた人達は国際法も知っていたはずだし。それは戦争でも戦闘行為でも無いはず。そこからまだ100年だって無い。何をやってしまったかを個別に具体的に知る事は大事だと思う。プリマーのレーベルでも良かったのではと読みました。

  • まると

    マレー半島進攻やシンガポールでの華人虐殺についてはよく知らなかったので、概略だけでも知ることができて勉強になった。山本七平さんはフィリピンでの体験記で、大本営から理不尽な命令が下りてくるのは、ロシアを仮想敵とした陸軍にジャングルでの行軍の想定がなかったからだと激怒していたが、マレー作戦では緒戦だったからか師団によりけりなのか、かなりの訓練を積んで臨んでいたようだ。今年ももうすぐ終戦の日を迎えるが、日本のメディアも戦没者慰霊に偏ることなく、もっと加害の視点を加えてこの日を報じていくべきなのではないだろうか。

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