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お白洲から見る江戸時代 「身分の上下」はどう可視化されたか Nhk出版新書

尾脇秀和

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784140886786
ISBN 10 : 4140886781
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2022
Japan

Content Description

「これにて一件落着!」。決め台詞でおなじみの「江戸のお裁き」の舞台は、本当はどうなっていたのか―。奉行所の役人が開廷初日に直面したのは、裁判にやってきた人々を身分に応じた座席に振り分ける難事だった。百年以上にわたって記録を書き継ぎ、さまざまな身分の上下を見極めようとした役人たちの熱意の背後に、幕府が守ろうとした社会の秩序と正義のあり方を見出す。「身分制度」への思い込みが覆される快作!

目次 : 序章 法廷のようなもの/ 第1章 お裁きの舞台と形―どんな所でどう裁くのか?/ 第2章 変わり続ける舞台と人と…―御白洲はどこから来たか?/ 第3章 武士の世界を並べる―どこで線を引くのか?/ 第4章 並べる苦悩、滲む本質―釣り合いを考えよ!/ 第5章 出廷するのは何か?―士なのか?庶なのか?/ 第6章 今、その時を―身分が変わると座席は変わるか?/ 第7章 座席とともに背負うもの―縁側から砂利へ落ちるとき/ 第8章 最期の日々―明治の始まり、御白洲の終わり/ 終章 イメージの中に沈む実像

【著者紹介】
尾脇秀和 : 1983年、京都府生まれ。佛教大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。専門は日本近世史。現在、神戸大学経済経営研究所研究員、花園大学・佛教大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • nagoyan

    優。「壱人両名」の著者。本書は、お「白洲」の構造から説き起こし「お白洲」という存在から江戸時代の「身分」「正義」「秩序」という本質に迫っていく。江戸時代の公儀は、世間に通用している秩序をそのまま肯定した。それが公儀の正義であった。江戸時代も時代が下るにつれ、同一人物が同時に様々な社会集団に帰属することも増えた。公儀の対応は、生まれという個人の属性は無視し、当該案件におけるその者の社会的「役割」を「身分」として捉えて、「白洲」の場に位置付けた。最初、やや退屈に感じるかもだが、途中から断然面白かった。良い本。

  • fseigojp

    意外と近世史の良書がすくないので、身分制を深堀した本書は有益だった

  • takao

    ふむ

  • maqiso

    御白洲は治者である奉行が裁判や報償のために庶民と相対する、社会の秩序を体現する場所であった。御白洲の座席には畳・板・砂利の3段があり、身分に従って席が決まったが、現実の多様な身分に応じて席の規則も複雑になっていった。陪臣は将軍から遠く席次も一段低かったが、陪臣の陪臣でも格式が高ければ考慮された。庶民でも職分や格式を持てば上の席になることもあった。その身分が世襲されるかどうかで家族の席が変わった。御白洲での席次は出席者からも重視されていた。明治に入っても御白洲は残ったが、その構造は忘れられていった。

  • Go Extreme

    https://claude.ai/public/artifacts/229d9866-ef80-4da8-9e51-3b84e759e1cf

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