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戦争と経済 舞台裏から読み解く戦いの歴史

小野圭司

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784296120024
ISBN 10 : 4296120026
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2024
Japan

Content Description

日清戦争の戦費はGDPの7%、日露戦争は22%、太平洋戦争は45%、2020年現在の国債発行残高は237.6%! 
 戦艦三笠の値段は当時の一般会計歳出の4.4%。今日の予算に当てはめるとイージス艦28隻分。

 日露戦争の戦費外債を返済し終えたのは1970年、日露戦争の分が終わったのは85年。太平洋戦争の借金は戦後の高インフレと経済成長で負担なく返済。ちなみにドイツが第一次世界大戦の賠償金を支払い終わったのは2010年――。

 戦争と経済は切っても切れない関係。経済を理解せずして戦争は理解できない。本書は、古代ローマから太平洋戦争、湾岸戦争までの古今東西の戦争を経済面から分析。様々なエピソードをベースに、戦争と経済の関係を興味深く解説する。

【著者紹介】
小野圭司 : 防衛省防衛研究所特別研究官。1988年3月京都大学経済学部卒業、住友銀行(88〜96年)を経て、97年1月に防衛庁防衛研究所に入所。社会・経済研究室長などを経て、2020年4月より現職。この間、青山学院大学大学院修士課程、ロンドン大学大学院(SOAS)修士課程修了。専門は戦争・軍事の経済学、戦争経済思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • パトラッシュ

    人類の歴史は戦争の歴史だが、戦争の歴史は経済の歴史でもある。地域や国を問わず多くの戦争は経済的利益を目的に起き、戦うための軍隊を設立し維持するのに莫大な予算を費やし、戦費を賄うため財政金融は無理に無理を重ねるのを繰り返した。戦争は人殺しの技術のみならず、それを支える錬金術や傭兵システムも発展させた。戦史に登場する英雄も兵器も大作戦も、カネがなくては存在できない現実を嫌というほど列挙していく。金持ち喧嘩せずではなく金持ちしか戦争できない今日、戦争を決断する政治と有権者の責任も大きいと自覚せねばならないのだ。

  • trazom

    学術的な書物かと思いきや、豈図らんや、著者の軽妙な語り口と、古今東西の幅広い戦争事例を駆使した分りやすい解説の、とても面白い読み物。戦費の内訳、金融、財政、賠償金、兵站、産業など、戦争とお金の関係がよくわかる。第二次世界大戦の戦費/GDP比率が、英米も日独も、ともに40-50%で同じというのは意外な印象。最も興味深かったのが兵士・傭兵の話。奈良時代の防人の食料や武器は自前、応仁の乱の足軽は無給で掠奪が報酬だったという。洋の東西を問わず、戦争には傭兵(=人類最古の職業?)が不可欠だったという歴史を知る。

  • よっち

    古代ローマから太平洋戦争、湾岸戦争まで、戦争にはどんなコストが発生し、やりくりしたのか。戦争の準備と結末を数字から読み解く1冊。戦費がどのようなことに使われているのか、戦費の特別会計化や戦時増税、戦時国債や借金の後始末、賠償金の返済、経済封鎖と武器貿易、傭兵や民間軍事警備会社の登場といった戦争のポイントを、家康が恐れた豊臣家の財力、戦艦三笠の値段はいずも型護衛艦37隻分相当、戦時課税の起源は古代メソポタミア、ドイツが第一次世界大戦の賠償金を支払い終了は2010年など、興味深いエピソードと一緒に読めました。

  • zoe

    2024年。防衛研究所所属。争いごとを解決するため、戦争は昔から行われた。そうすると、お金がかかる。昔は、攻めた落とした場所から略奪が行われた。最近では市民と兵士が分離し、略奪行為などは行われない時代となった。(はずだが、最近盗賊の如く美術品を略奪した証拠のニュースを見た気がする)お金が必要となると、貴金属の含量の低い硬貨を作ったり、偽札を作ったりということが行われる。戦争に負けると賠償を払う。戦争をやめるにも、お金がからんだ交渉ゴトとなる。民間軍事警備会社の登場。お金で請け負うが、情報の非対称性もある。

  • akiakki

    「戦いの歴史」という割には近代史の比重が大きかった。財政、金融、銀行、産業がある程度の規模で計画的に実行されるようになったのがその辺からなので仕方ないのかもしれないが。各章のテーマに関連すればとりあえず古今東西の戦争を引っ張ってきているので、体系的な学びを得るというより読み物として楽しむ本のようだ。

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