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名作がわからない(仮)

小谷野敦

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784576191041
ISBN 10 : 4576191047
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

『雪国』『金閣寺』『グレート・ギャツビー』『蓼喰う虫』『ボヴァリー夫人』『アンナ・カレーニナ』『罪と罰』『カラマーゾフの兄弟』…は本当にそんなにすごいのか?いくら世間で名作だ文豪だと言われていたって、つまらない時はつまらない、と言っていいのである。真の名作文学がわかる対談集。

目次 : 第1章 『金閣寺』『仮面の告白』三島由紀夫 「楢山節考」深沢七郎/ 第2章 『グレート・ギャツビー』F.スコット・フィッツジェラルド 『欲望という名の電車』テネシー・ウィリアムズ 『ロリータ』ウラジーミル・ナボコフ/ 第3章 『雪国』川端康成 『鍵』『瘋癲老人日記』『蓼喰う虫』谷崎潤一郎/ 第4章 『ボヴァリー夫人』フローベール 『アンナ・カレーニナ』トルストイ 「かわいい女」「犬を連れた奥さん」チェーホフ/ 第5章 『カラマーゾフの兄弟』『罪と罰』ドストエフスキー

【著者紹介】
小谷野敦 : 1962年茨城県生まれ、埼玉県育ち。東京大学文学部英文科卒。同大学院比較文学比較文化専攻博士課程修了、学術博士。大阪大学助教授、東大非常勤講師などを経て、作家・比較文学者。2002年に『聖母のいない国』(青土社)でサントリー学芸賞受賞

小池昌代 : 1959年東京・深川生まれ。詩人・小説家。津田塾大学卒業。主な詩集に『永遠に来ないバス』(現代詩花椿賞)、『もっとも官能的な部屋』(高見順賞)、『ババ、バサラ、サラバ』(小野十三郎賞)、『コルカタ』(萩原朔太郎賞)。小説集には『タタド』(表題作で川端康成文学賞)、『たまもの』(泉鏡花賞)など多数。主なエッセイ集に『屋上への誘惑』(講談社エッセイ賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    「文豪作品を読む時、私達は自然と文豪フィルターを掛けて理解しきらないまま、美化しているにではないか」と考えさせられる対談集。小田野氏の物言いは思わず、目が白黒する位、辛口だ。しかし、彼の「好き/嫌いについて、分かりにくい比喩を廃し、理論立てて説明する」という姿勢は比喩と感情に逃げがちな私としては自省も伴い、新鮮に感じました。それに小田野氏は『欲望という名の列車に乗って』のブランチに侮蔑的な文を書いた学生へ怒って女性論の資料を与えて書き直させたり、三島由紀夫の作品でのある場面を夫婦で真似るなど、中々、お茶目

  • アキ

    名作の男女による読解の違いはあるのだろうが、著者や作品の裏話がたくさん知れて興味深かった。特に「雪国」のモデルや、「ノルウェイの森」のモデル、川端康成とガルシア=マルケスとの関係など。ここで取り上げられた多くの小説をがぜん読みたくなる。ドストエフスキーはロシア正教の作家であり、キリスト教を理解せずに読んでもピンとこないんじゃないかとは小谷野氏の主張。ジェイン・オースティンの方が人間の生きる有様を描いていると。文学を好きになるためにはある程度年をとる必要があるのではという小池昌代氏の意見に賛成します。

  • harass

    図書館に入ったのを知り借りる。詩人小池との名作や作家についての対談。世間的な認識や見解をさけ個人の主観を交えていく。モデル問題などの細かいゴシップにニヤリとする。著者小谷野の本をいくつか読んでいるのでスタンスがよくわかるせいか、非常に納得がいく。まあ好みの問題になるので、自分と好き嫌いが合致するわけでもない。三島作品についての意見はいろいろなるほどと感じた。無理をしているなあと。それを好ましく思うかどうか。カズオ・イシグロのノーベル文学賞受賞で、春樹の今後の受賞は無理とありなるほどと。

  • 寺の始まりさバニーガール

    楽しい文学談義。肯定的な小池さんと否定的な小谷野さん。しかし小谷野さんが禁煙しているとは知らなかった。

  • tonpie

    もうだいぶ前から、ストレスが溜まった時に「体に良くないだろうな」と思いながら清涼飲料を飲むように再読してしまう本。一種の「文学放談」だが、文学界に目配りして何かを構築して「文壇」のリーダーシップを取る気などさらさらない潔さを感じる。好きか嫌いかなんて個人の独断に決まってんだろ、でも「何故か」は説明しておこうというスタンス。以下論旨を超訳しておりますので、著者(対談者)たちは格段に上品に語っております。誤解無きよう。↓

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