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小田雅久仁

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784103197232
ISBN 10 : 4103197234
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「俺はここにいると言ってるんだ。いないことになんかできねえよ」。恋人の百合子が失踪した。彼女が住むアパートを訪れた私は、〈隣人〉を名乗る男と遭遇する。そこで語られる、奇妙な話の数々。果たして、男が目撃した秘技〈耳もぐり〉とは、一体 (「耳もぐり」)。ほか、前作『残月記』で第43回吉川英治文学新人賞受賞&第43回SF大賞受賞を果たした著者による、恐怖と驚愕の到達点を見よ!

【著者紹介】
小田雅久仁著 : 1974年宮城県生まれ。関西大学法学部政治学科卒業。2009年『増大派に告ぐ』で第二一回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、作家デビュー。2013年、受賞後第一作の『本にだって雄と雌があります』で第三回Twitter文学賞国内編第一位。2021年に九年ぶりとなる単行本『残月記』を刊行し、2022年本屋大賞ノミネート、第四三回吉川英治文学新人賞と第四三回日本SF大賞のW受賞を果たす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 夢追人009

    小田雅久仁さんの7つの禍を描いた恐怖と戦慄の最新作品集。私は初読み作家さんでしたが、フランスのマルセル・エイメ氏や我が国の筒井康隆氏の作風の影響を感じましたね。冒頭の「食書」は本を食べるをテーマにして詳しくは書きませんが、とにかくあり得ないSF的にねじ曲がった展開が際限なく延々と続いて行きます。おとなしいのは最初だけで興が乗ってスイッチが入ると止まることなくどんどん突っ走って行きます。著者の文体には、あっさり淡白という表現は絶対にあり得ません。長ーく粘っこい文章の連続に深淵の彼方まで引き摺り込まれますよ。

  • starbro

    小田 雅久仁、2作目です。話題作は、不条理フェティシュ幻想譚の短篇集でした。オススメは、「食書」&「柔らかなところへ帰る」&「裸婦と裸夫」です。食書メーターが登場しました(笑) https://www.shinchosha.co.jp/special/wazawai/ 【読メエロ部】

  • hiace9000

    いったい誰が想像し、紡ぎ得るのだろう。この独創的世界観の創生と、唯一無二の小田雅久仁流日本語比喩表現を。圧倒的想像力の奔流に身を委ね漂う、悍ましくも艶かしいまでの肉体そのものへの耽美で綴る七短編。日常に潜む些細な違和感が突如変異し、超常の破局めがけて昇華しゆくなれの果てを往く怪奇譚は、忽ち読み手の快楽的恐怖心と融合していく。禍々しいまでの「禍」の渦に飲み込まれ翻弄され、果てしない虚構の海に溺れる恍惚と小説の文字に侵蝕される愉悦の危うさ、そのありかを己心に認め、ただただ打ち震え痺れる。驚愕の一作である。

  • まこみや

    ヴィトゲンシュタインの所謂「論理空間」という概念がある。いわば、論理的に矛盾しない限り、起こりうる可能性の総体である。現実の世界は論理空間のごく一部に過ぎず、現実を取り巻いて、現実化しなかった可能性が広大に開けている。『禍』の短篇は現実の世界から可能性の世界への越境だろう。主人公は、しがない裏ぶれた「表」の世界から目眩く「裏側(異界、夢、物語)」の世界へと、爆走する奔流のまま流されていく。論理空間を開くのは、ひとえに分節化された言語の力である。小田雅久仁の最も畏怖すべきは論理空間を開く言語力なのである。

  • mint☆ 現在ログイン率低下

    7つの短編集。ホラー・・・?幽霊や殺人鬼が出てくるとかそういう系ではなく、なんだろう、不思議な世界へ無理矢理連れて行かれる感じ。かなりトリッキーなのになんとなく想像できるし、匂いや感触まで感じられそうだ。「農場」では鼻がムズムズするし「髪禍」ではずっとチクチクゾワゾワで、何かを吸い取られるんじゃないかと心配になった。本当に先がどうなるのか全くわからないので、気になって気になって一気読みでした。五感を刺激する気持ち悪さです(褒めてます)。#NetGalleyJP

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