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漫画映画漂流記 おしどりアニメーター奥山玲子と小田部羊一

小田部羊一

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065171905
ISBN 10 : 4065171903
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

これが『なつぞら』のリアル。ドラマを超えた劇的ストーリー登場!
 朝ドラ『なつぞら』でヒロイン奥原なつ(広瀬すず)のヒントとなった故・奥山玲子氏。同作でアニメーション時代考証をつとめた小田部羊一氏。ふたりは「おしどりアニメーター」として活躍したご夫婦です!

アニメーションの草創期を開拓した奥山さんと小田部さんの長く幅広い活動にスポットライトをあてた「ドラマを超えた劇的ストーリー」が満載。ふたりは「東映動画」を皮切りに、様々なスタジオ、様々な名作に関わり、それぞれが銅版画家として、任天堂ゲームキャラクターのデザイナーとしても活躍しました。本書は小田部さんに2回のロングインタビューを実施。さまざまなエピソードが明かされます。またご提供いただいた秘蔵写真・イラストを80点以上掲載しています。

さらに、ご夫婦の人柄や業績を知る演出家やアニメーターたちに「ふたりとの創作と日常の舞台裏」をインタビュー。名作・傑作の創造の秘密や、東映動画の職場結婚・出産、共稼ぎの先駆者となった夫妻の知られざるエピソードがあふれています。そこには、「アニメーションの舞台裏」にとどまらず、今も昔も変わらない「働いて、生きることのリアル」も明かされます。

(1)小田部羊一 ロングインタビュー
〔Part 1〕奥山さんのこと…「動画」と「童画」を」勘違いしてアニメーションの世界へ/毎日違う服、挑む同僚たち/『太陽の王子ホルスの大冒険』/奥山さんの聞くもの、創るもの 〔Part 2〕東映動画のこと…日本画からアニメーションの世界へ/東映動画という学校/ 〔Part 3〕ふたりのこと…ペラっと/ダンスがきっかけ/いつも奥山さんが後押し 〔Part 4〕夫婦回顧…産休明けの母乳/『ハイジ』キャラクター誕生秘話/ぎっくり腰と『母をたずねて三千里』/『龍の子太郎』/ ほか
・山下(中谷)恭子…寄稿「懐かしい奥山玲子さん」
・勝間田具治『アンデルセン童話 にんぎょ姫』作画監督 奥山玲子との仕事
・ひこねのりお…妖しい踊りと結婚の告白
・葛西治『龍の子太郎』古巣に戻った夫婦を支えた東映動画スタッフ
・池田宏空飛ぶゆうれい船』『どうぶつ宝島』からスーパーマリオの世界へ
・宮崎(大田)朱美…奥山さんから続く女性アニメーターの路

◆奥山玲子(おくやまれいこ):1935年、宮城県仙台市生まれ。宮城学院高等学校卒業。東北大学教育学部中退。58年東映動画入社。『白蛇伝』動画、『わんぱく王子の大蛇退治』原画、『太陽の王子ホルスの大冒険』原画、『アンデルセン童話 人魚姫』作画監督、『龍の子太郎』作画監督補、『注文の多い料理店』原画。85年より東京デザイナー学院アニメーション科講師。88年より銅版画制作。

【著者紹介】
小田部羊一 : 1936年台湾台北市生まれ。1959年、東京藝術大学美術学部日本画科卒業後、東映動画(現:東映アニメーション)入社。『わんぱく王子の大蛇退治』(1963)、『太陽の王子 ホルスの大冒険』(1968)『長靴をはいた猫』(1969)、『どうぶつ宝島』(1971)などの劇場長編映画で活躍。『空飛ぶゆうれい船』(1969)で初の劇場作品作画監督。東映動画退社後、高畑勲、宮崎駿と共にメインスタッフとして『パンダコパンダ』(1972)、『アルプスの少女ハイジ』(1974)、『母をたずねて三千里』(1976)、『龍の子太郎』(1979)、『じゃりン子チエ 劇場版』(1981)でキャラクターデザイン・作画監督。1985年、開発アドバイザーとして任天堂に入社。「スーパーマリオブラザーズ」「ポケットモンスター」シリーズなどのキャラクターデザインおよびアニメーション映像の監修。2007年任天堂退社後フリー。2015年度第19回文化庁メディア芸術祭で功労賞を受賞

藤田健次 : (株)ワンビリング代表取締役。AppleBooks電子書籍アニメーション原画集・資料集「E‐SAKUGA」シリーズを企画・制作・販売。アニメーション・アーカイブのデジタルでの利活用を提案・プロデュースしている。また一方で、海外のロマンティック・コメディやラブ・ロマンスなどのジャンルの映画を「キューティー映画」と再定義し、情報を収集。サイトを通じて紹介している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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「大塚康夫著の「作画汗まみれ」」を、読む...

投稿日:2019/12/13 (金)

「大塚康夫著の「作画汗まみれ」」を、読むと「なっぞら」は、絵空事の所詮ドラマと白けてしまう。でも、この「漫画映画漂流記」を読むと、リアルに希望を持つ。女性アニメーターのパイオニア「奥山玲子」がいて、今日があると思う。そう思うと、「なっぞら」は、許せるし、懐かしくリラクスして楽しめる。色のんな意味で多くの人に読んで欲しい。私の様に、リアルタイムで「空飛ぶ幽霊船」や「アンデルセン童話 にんぎょ姫」を劇場で見た世代からすると、「奥山玲子」さんの存在が如何に大きかったからすると、改めて思う。是非とも、多くの人に読んで欲しい。

カニさん さん | 兵庫県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ハイランド

    テレビでは鉄腕アトムや風のフジ丸、狼少年ケンが流れ、年に2度の小学校の映画鑑賞会では何年か遅れの東映まんが祭りのアニメが上映される。映画館など無い田舎の少年にとって、アニメは遠くにある憧れの世界だった。そんな元少年は日本アニメーション黎明期の話を読むと今でも心ときめくのである。小田部氏の名前はハイジのエンディングでよく存じ上げていたが、奥山氏は本書で初めて知った。高畑、宮崎を始め、日本の名アニメ―タ―を多く輩出している東映動画の往時の状況を知ることができた。朝ドラ関連らしいが朝ドラ自体見ていないのでパス。

  • ヒデキ

    東映動画初期からの「奥山・小田部」ご夫婦の活躍とお二人の生活を回りの皆さんの証言から描いています。 ブラック化する前のアニメーターたちが、大卒のちゃんと生活していける仕事になっていたことが判ります 回りの証言から、小田部氏が、奥山女史をいかにしたって大事にされていたのかが判る本でした。

  • templecity

    アニメの黎明期で活躍した奥山玲子のエピソードを仲間のインタビューを通じて記載されている。5人兄弟のうち4姉妹の長女。親分肌で職場闘争でも女が子供を産むのは当たり前なので出産したら退職という規則に反対して勝ち取った。共働きを実現。アルプスのハイジなど多くの作品を残した。

  • 江藤 はるは

    こんなご時世だからこそ読むべき一冊です。 この時代の方たちによる試行錯誤が、今のアニメーション文化に繋がっていると考えると感慨もひとしお。 自分も何かの形で、生命を吹き込むことがしたい。

  • 連雀

    連続テレビ小説はまったく観ていなかったのですが、そのお陰でこうしたアニメ制作に直接携わった方々のお話が本になって出版されるのは実に嬉しい事です。映画でもテレビでもそうですが、当時を知る方がどんどん物故され、アニメーション創成期の現場の話など伝説化されてしまっています。こうした本はどんどん出版されて欲しいと思います。

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