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「日本列島改造論」と鉄道

小牟田哲彦

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784330030227
ISBN 10 : 4330030225
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

史上最多の議員立法を手がけ、若くして首相に上りつめて昭和の政界で絶大な存在感を持ち続けた田中角栄。その代表的政策提言とも言える『日本列島改造論』が昭和47(1972)年6月に刊行されて、令和4(2022)年で50年を迎えた。角栄が訴え続けた地方ローカル線の再評価や、高速新幹線ネットワークの拡充などその内容を改めて振り返り、現在の鉄道政策に与えた光と影を明かす。

目次 : 第1章 「日本列島改造論」とその時代(最も売れた政治家の本/ 『日本列島改造論』が生まれるまで/ 昭和40年代までの鉄道政策史)/ 第2章 高速新幹線ネットワークの50年(『日本列島改造論』が説く新幹線論/ 『日本列島改造論』に対する当時の批判/ 新幹線ネットワークの50年/ 「並行在来線」という新たな問題)/ 第3章 地方ローカル線50年の興亡(『日本列島改造論』の地方鉄道論と野党の反論/ 国鉄時代の赤字ローカル線廃止策/ 民営化以降の新たなローカル線廃止例/ 被災路線のゆくえ)/ 第4章 『日本列島改造論』が遺したもの

【著者紹介】
小牟田哲彦 : 昭和50(1975)年、東京生まれ。早稲田大学法学部卒業、筑波大学大学院ビジネス科学研究科企業科学専攻博士後期課程単位取得退学。日本及び東アジアの近現代交通史や鉄道に関する研究・文芸活動を専門とする。平成28(2016)年、『大日本帝国の海外鉄道』(現在は『改訂新版 大日本帝国の海外鉄道』扶桑社)で第41回交通図書賞奨励賞受賞。日本文藝家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • nishiyan

    『鉄道と国家-「我田引鉄」の近代史』で鉄道と政治の関係を取り上げた著者が田中角栄『日本列島改造論』から新幹線と在来線、地方ローカル線の関係を紐解く新書。田中角栄がどのような視点で鉄道を考えていたのかよくわかった。新幹線網の整備によって浮いた在来線の旅客分のところに貨物輸送強化に充てるという考えは興味深かった。国鉄民営化以降、国の鉄道政策は揺れ動いている。この先、50年100年を見据えたものが出てくるのだろうか。『日本列島改造論』で掲げられていた政策が今も影響を及ぼしていることを知り、そんなことをふと思た。

  • kenitirokikuti

    とても気になる内容だったので、結論部分を先読みした▲まず、角栄列島改造論のビジョンは国鉄の存在が前提だったこと。いま思いついたが、『銀河鉄道999』と『シンカリオン』の差、とか/かつて飛行機と鉄道の料金差は大きく、特に飛行機には子ども料金がなかったので、家族の帰省は鉄道(特急や夜行)が主だった。平成になって、新幹線と飛行機が競合するようになった/裏日本、西日本では在来線が虫の息である。山陰から山形へ行くには、東京を経由した方が早い。新幹線が東京中心なので、新潟から秋田へも同様。

  • 月猫夕霧/いのうえそう

    田中角栄の列島改造論に書かれている鉄道の施策について、その後の50年間の鉄道の歴史と照らし合わせて列島改造論の影響の有無を答え合わせしていくような感じの内容でした。新幹線は1985年までにやるはずのことが2045年までかかりそうですが一応目標達成なんでしょうかね。行政が一度決めたことを変更することが難しいというのは承知してますが、民営化という大変革をしても新幹線は変更されずというのは言われてみる驚きで、変革の難しさを改めて感じます。

  • 西澤 隆

    たぶん都市部在住のひとが読むと全くちがう感想があるはず。おそらく今の中国の西の奥の方と上海や深センの差のように、おなじ国だとは言えないほどの生活の差、それも生活の豊かさの差ではなく「生存可能性の差」が田舎と都会には厳然として存在した時代。過密と公害等を抱えた都市部からいろんなリソースを田舎に環流させて少し平準度を上げ、田舎も豊かにしようという願いがひしひしと伝わってくる。「論」の検証というよりは論を実践するために作った法律という仕組みの堅固さの検証ともいえる本書。随所に「かっちりやる」仕事の凄さを見ました

  • ミチ

    日本列島改造論と鉄道は切っても切り離せない事のように思う。今や東京一極集中し地方は置き去りで過疎化は進む。若者は気軽に東京に行きそのまま東京に骨を埋める。日本経済の活気は東京あってこそだがこの先鉄道はリニア含めどうなるのだろうか。

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