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ゴーストタウンから死者は出ない 東北復興の経路依存

小熊英二

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784409241028
ISBN 10 : 4409241028
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

無人にして「死者の出ない街が」、三陸を、福島を、そして日本を覆う前に。復興政策の限界を歴史的・構造的にとらえ、住民主体のグランドデザインを描くためのあらたな試み。

目次 : 第1章 ゴーストタウンから死者は出ない―日本の災害復興における経路依存/ 第2章 変わりゆく景色のなかで―宮城県気仙沼の住民活動を通して/ 第3章 豊かな海辺環境をつくるために―防潮堤問題から見えてきたこと/ 第4章 被災自治体財政の分析―宮城県南三陸町を事例に/ 第5章 六年目の原発避難に向けて―福島県富岡住民として、いま思うこと/ 第6章 福島原発事故の賠償をどう進めるか/ 第7章 再生可能エネルギーの意志ある波のゆくえ―エネルギー政策の経路依存と構造転換/ 第8章 支援者は地域創造の主体へと変わるのか―アソシエーションと被災地域/ 第9章 地域再生のため宗教に何ができるか―ソーシャルキャピタルの視点から/ 対談 住民主体のグランドデザインのために

【著者紹介】
小熊英二 : 1962年、東京都生まれ。東京大学農学部卒業。出版社勤務を経て、1998年、東京大学教養学部総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程修了。専攻は歴史社会学、相関社会科学。現在、慶應義塾大学総合政策学部教授

赤坂憲雄 : 1953年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。専攻は民俗学。現在、学習院大学教授。1999年『東北学』を創刊。2011年東日本大震災後、政府の復興構想会議委員を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 1.3manen

    2013年1月、大槌町で宝塚市から派遣された職員が自殺。自分の営為が役だっているかわからないため(22頁)。将来に不安を感じ、仙台や東京に出ていく若者も多い(56頁)。地方創生ではないだろう。災害とは、自然現象と社会的要因の関数(69頁)。行政主導が、復興遅延と人口流出を激化されてもいる(73頁)。以上、小熊教授。また、金銭的な所得が東京の半分、遊ぶところも少ない三陸で、若者が暮らすには希望が必要。希望は誇りから生まれる(120頁)。以上、谷下氏。

  • 田中峰和

    被災後の神戸淡路と三陸地方では、復興政策や予算において大きな違いがあった。神戸エリアは関西でも有数の人口過密地域だが、東北大震災の被災地は過疎化の進むエリア。復興政策の一環として個人を支援する制度のない日本。当然のように三陸の過疎化が劇的に進行する。住民主体のグランドデザインも描かれず、無駄に終わる資金が投下されるだけだ。三陸、福島から住民が流出すればゴーストタウンとなり、死者の出ない街になるだけ。復興政策の限界を歴史的・構造的にとらえ、住民主体のグランドデザインを描くため、心ある学者たちが立ち上がった。

  • Riko

    図書館で借りた本。的外れな復興対策などで、産業や暮らしが成り立たなくなっていく街。じゃあ適切な対策は誰がどうやれば出来るのか。役に立つ支援てなんなのか。難しいね。

  • ozapin

    やっぱり人に金付けないとダメ。金利もゼロなのだし、融資型社会は早く終わりにせねば。

  • たろーたん

    メモ。「震災が忘れられつつあると言われているけど、震災や原発事故の後の緊張が恐怖の状態が長く続いているべきだとは思いません。ただ、そこから教訓や方向転換の兆しといったもんを掴み取れないとすれば、それは問題だと思います」「今被災地で起きているのは、もはや震災に特化した問題ではないです。人口現象や産業の衰退、公共事業の依存といった、日本の地方が抱えている問題が、極端な形で出てきている。あるいは、20年か30年先取りしている。それが被災地の状況であると思った方がいい部分があります」(続)

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