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現代ロシアの軍事戦略 ちくま新書

小泉悠

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480073952
ISBN 10 : 4480073957
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2021
Japan

Content Description

冷戦後、軍事的にも経済的にも超大国の座から滑り落ちたロシアは、なぜ世界的な大国であり続けられるのか。NATO、旧ソ連諸国、中国、米国を向こうに回し、宇宙、ドローン、サイバー攻撃などの最新の戦略を駆使するロシア。劣勢下の旧超大国は、戦争と平和の隙間を衝くハイブリッドな戦争観を磨き上げて返り咲いた。メディアでも活躍する異能の研究者が、ウクライナ、中東での紛争から極東での軍事演習まで、ロシアの「新しい戦争」を読み解き、未来の世界情勢を占う。

目次 : はじめに―不確実性の時代におけるロシアの軍事戦略/ 第1章 ウクライナ危機と「ハイブリッド戦争」/ 第2章 現代ロシアの軍事思想―「ハイブリッド戦争」論を再検討する/ 第3章 ロシアの介入と軍事力の役割/ 第4章 ロシアが備える未来の戦争/ 第5章 「弱い」ロシアの大規模戦争戦略/ おわりに―2020年代を見通す

【著者紹介】
小泉悠 : 1982年千葉県生まれ。早稲田大学社会科学部、同大学院政治学研究科修了。政治学修士。民間企業勤務、外務省専門分析員、ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所(IMEMO RAN)客員研究員、公益財団法人未来工学研究所客員研究員を経て、東京大学先端科学技術研究センター(グローバルセキュリティ・宗教分野)特任助教。専門はロシアの軍事・安全保障。著書に『「帝国」ロシアの地政学―「勢力圏」で読むユーラシア戦略』(東京堂出版、2019年、サントリー学芸賞受賞)等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • まーくん

    ロシアとプーチンのメンタリティーについて深く考えさせられた。本書は、今般のウクライナ侵攻の暫く前、2021年5月刊。従って2014年のクリミア半島の無血占領へのロシアの戦術(ハイブリットな戦争、非線形戦争)についての考察はあるが現在の軍事作戦についての説明は残念ながらない。しかし著者の言うロシアの軍事戦略から推察するに首都キーウを衝き混乱の中、ロシアの望む体制にしようとするも、思惑通り進んでいないのが現実と思われる。1990年の冷戦終結・ソ連邦解体後のNATOのあまりにも急速な東方拡大が⇒

  • skunk_c

    本書は出た時から読みたいと思っていて、後回しにしていたらこんな状況に。ご自身が「軍事オタク」と自称されるだけあって、きちんと軍のことが分かって書かれているため、極めてリアリティがある。ロシアの戦略を「ハイブリッドな戦争」(「な」が重要)と捉えており、特にこの10年間の軍事演習に関する分析が本書のキモだと思う。プーチンがNATOの圧力をひしひしと感じていることがよく分かった。一方政治的な分析はあまりないので、そのあたりのことも少し調べてみたい。しかしこれは旅先で読む本ではなかった。もっと軽いものにせねば。

  • kk

    総合国力では大したことのないロシアが、なぜかくも大きな軍事的存在感を示しているのか。そんな問題意識から、ロシア最新の軍事的動向に迫ります。ドクトリンを支える軍事思想とその中での脅威認識の変遷、新しい戦い方と伝統的作戦方法の比重の実態、西側の優勢に対応するための技術的可能性追求の思考法や、核兵器の効用に対する考え方の特色などなど。さすがマニアを自称されるだけあって、兵器システム等への知見の深さは並の論者の追随を許しません。抑止やエスカレーション等についての語り口にも、非凡な達人ぶりを感じました。

  • こばまり

    ウクライナとの開戦直後にあって今は鳴りを潜めた報道にプーチンは正気を失っているというものがあったが、なるほど本書を読むと、プーチンとロシア軍が一定のセオリーと実績に基づき粛々と作戦を遂行しているように見える。門外漢にも分かりやすく現状の理解に役立った。

  • ころこ

    軍事力とその裏付けとなる経済力も大国には劣るロシアが「ハイブリッドな戦争」といわれる時代にプレゼンスを発揮している理由は何か、差し当たり考察されています。国境の反対側で良かったというのが率直な感想で、今もなお「独ソ」の間の国は一定の緊張感が漂っていることを伝えてくれています。本書は日本語で書かれている以上、日本に関係する事象として考察されてもいるはずです。冷戦期には仮想敵国であったロシアのエートスが、見方を変えれば同じ中国に近接している国同士の毒を以て毒を制するようなヒントにならないでしょうか。

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