19世紀イギリス外交と東アジア(仮)

イギリスの東アジア政策、その限界・矛盾・問題点とは―。伝統的地域秩序と近代西洋国際秩序のはざまで、外交官らはどのように行動し、その結果とは何だったのか。１８６０年代から日清戦争に至るまでの、東アジアにおけるイギリス外交の実態を外交文書から探る。

目次 : 第１章　イギリスの東アジア政策の特徴と問題（東アジアにおける公式・非公式帝国の形成と問題/ オールコックの天津条約改正交渉の限界と通商の低迷）/ 第２章　トマス・ウェイドの中国政策（トマス＝ウェイドと中国皇帝謁見問題/ ウェイドと台湾出兵をめぐる日中紛争/ マーガリ事件と芝罘協定―ウェイドの中国政策の変化/ 「琉球処分」をめぐる日中対立とウェイド）/ 第３章　イギリスと中国・朝鮮の宗藩関係（ウェイドと一八八二年の英朝条約/ パークスと第二次英朝条約/ イギリスと甲申事変）/ 第４章　一八八〇年代半ばの東アジア国際情勢の変動とイギリス（イギリスと清仏戦争/ イギリスの巨文島占領と対中日政策/ 巨文島撤退をめぐる中英交渉と宗藩問題）/ 第５章　イギリスと日清開戦への道（一八八七〜一八九四年）（巨文島占領期の日英関係（一八八五〜一八八七年）/ 巨文島撤退後のイギリス極東政策/ イギリスの上ビルマ併合とビルマ・チベット協定の成立（一八八六年七月二四日））

【著者紹介】
小林隆夫 : １９５２年愛知県生まれ。１９７５年愛知県立大学外国語学部英米学科卒業。１９８５年愛知学院大学大学院文学研究科歴史学専攻博士課程単位取得。２００６年博士（文学）を取得（愛知学院大学）。現在、愛知学院大学文学部教授。専攻、西洋国際関係史（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）