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なぜヒトだけが幸せになれないのか 講談社現代新書

小林武彦

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065390894
ISBN 10 : 4065390893
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

幸せは「死からの距離感」で決まる。ヒトにだけ見られる「遺伝子と環境の不適合」。生物学的視点から考える「リーダーの四つの条件」。移動をやめて格差が生まれた。豊かさと幸せは一致しない。ヒトを支配する快楽ホルモン。長生き以外の「幸せ」の要因。ヒトは絶滅の危機にある!? …ほか。「幸せ」を生物学的に定義すると、「生きる意味」が見えてくる。「幸せに生きる」ための生物学講義。

目次 : 第1章 進化から見た生きものの幸せ/ 第2章 ヒトの幸せとは一体何か?/ 第3章 「幸せ」は遺伝子に刻まれている/ 第4章 なぜヒトは「幸せ」になれないのか?/ 第5章 テクノロジーはヒトを「幸せ」にするのか?/ 第6章 「幸せ」になるために―生物学的幸福論

【著者紹介】
小林武彦 : 1963年生まれ。神奈川県出身。九州大学大学院修了(理学博士)。基礎生物学研究所、米国ロシュ分子生物学研究所、米国国立衛生研究所、国立遺伝学研究所を経て、東京大学定量生命科学研究所教授(生命動態研究センターゲノム再生研究分野)。日本遺伝学会会長、生物科学学会連合代表などを歴任。日本学術会議会員(基礎生物学委員会委員長)など。ゲノムの再生による生命の連続性維持機構を解き明かすべく日夜研究に励む。地元の伊豆、箱根、富士山の自然をこよなく愛する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • やすらぎ

    私たちの生は、過去の数限りない死によりもたらされたもの。現代の景色も通過点にすぎない。生物学者が、幸せを死からの距離と定義して話を進める。共感力、利他的であったためにヒトは生き残れたが、定住して格差が生まれ、時代とともにフィットしなくなった幸せのかたち。遺伝子レベルでは追いつかないその変化の中で脳はどう行動するのだろう。好奇心の追求はその先の保障がないままに、人を幸せにする。我々は原点を振り返らずにこのまま進んでいいのか。AIが情報から勝手に導き出した答えを、意志を持たずに信じてしまう未来はそう遠くない。

  • tamami

    副題として「その理由は『遺伝子』にあった!」とあるように、本作の根幹にある論理は、数百万年来持っていたヒトの遺伝子が、文明の急速な発展とともに、環境との不適合を起こしているということにある。「幸せ」を取り戻すために、格差と不公平感を生み出した「弥生格差革命」以前のヒトが持っていた「幸せのエッセンス」を再現することができないだろうかという。その二つとは、安心して暮らせる新しいコミュニティの構築と、誰もがゼロベースから成長できる環境であるという。「幸せ」は意外に身近なところに転がっているのではないかと考える。

  • ta_chanko

    幸せ=死からの距離が保てている状態。人類は狩猟採集から定住農耕、さらに産業社会・情報社会へとテクノロジーを発展させ、豊かな生活を送れるようになったが、だからといって人々の幸福度が高まっているとは言えない。むしろ人間関係を中心とするストレスに苛まれながら毎日生活している。幸せを求めるベター思考、それに基づいてテクノロジーを発展させることは本能。しかし何万年前から変わらない脳は、自らが創り出したテクノロジーを使いこなせない。その象徴が核兵器やスマホ。狩猟採集民に学び、所有や発展よりもコミュニティの絆を大切に。

  • こばまり

    しっかりDNAに刷り込まれていて、たかが数万年の進化では変われないと知れば諦めも付く。狩猟採集から農耕定住への移行はより穏やかで安定した生活様式の選択と思っていたが、確かにモノの貯蓄を是とする社会には必ず揉め事がついて回る。

  • Roko

    戦争とか病気とか、死と向き合う人は「死にたくない」と考えます。ところが、そういう恐怖がない、豊かな世界に住んでいる人ほど自殺数が増えるのです。かつてはみんなで力を合わせて生きてきたのに、テクノロジーの進歩によって信頼できる人間関係が壊されていくからだというのは、何という皮肉なのでしょうか。

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