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そこに工場があるかぎり

小川洋子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087816945
ISBN 10 : 408781694X
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
Yoko Ogawa ,  

Content Description

作家小川洋子氏による、おとなの工場見学エッセイ。
あのベストセラー『科学の扉をノックする』の工場版ともいえる本です。
幼いころから変わらぬ小川さんの好奇心と工場愛がじわじわ心にしみて、
今、日本のものづくりに携わる人々と、繊細で正確な数々の製品のこと、
あなたもきっと、とても愛おしく思うようになるでしょう!


<目次>
細穴の奥は深い         (エストロラボ<細穴屋>)
お菓子と秘密。その魅惑的な世界 (グリコピア神戸)
丘の上でボートを作る      (桑野造船)
手の体温を伝える        (五十畑工業)
瞬間の想像力          (山口硝子製作所)
身を削り奉仕する        (北星鉛筆)

著者プロフィール
小川 洋子(おがわ ようこ)
1962年、岡山市生れ。早稲田大学第一文学部卒。88年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞。
91年「妊娠カレンダー」で芥川賞受賞。2004年『博士の愛した数式』で読売文学賞、本屋大賞、同年『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞を受賞。
06年『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞受賞。07年フランス芸術文化勲章シュバリエ受章。13年『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞20年『小箱』で野間文芸賞を受賞。
他書に『薬指の標本』『琥珀のまたたき』『不時着する流星たち』『口笛の上手な白雪姫』など多数の小説、エッセイがある。海外での評価も高い。

【著者紹介】
小川洋子 : 1962年、岡山市生れ。早稲田大学第一文学部卒。88年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞。91年「妊娠カレンダー」で芥川賞受賞。2004年『博士の愛した数式』で読売文学賞、本屋大賞、同年『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞を受賞。06年『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞受賞。07年フランス芸術文化勲章シュバリエ受章。13年『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。20年『小箱』で野間文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ヴェネツィア

    小川洋子さんの工場見学記。ある時は東大阪の「細穴屋」に、またある時は葛飾区の鉛筆工場へ。競技用のボートあり、オサンポカーありとバラエティにも富んでいる。この企画が成り立つのは、まず彼女のあくなき好奇心と探求心、そしてあくまでも相手を尊重して真摯に聞く能力、さらにはそれをエッセイに仕立て上げていく筆力とが必要である。そして、ちょっと惚けたような味わいと。まさに適任である。というよりも、もはや余人をもって代えがたいレベルである。語りの上からは、巧みな比喩と軽妙な擬人化に秘密がありそうだ。

  • KAZOO

    小川洋子さんによる工場見学の話で楽しめました。結構面白い質問をしたりしています。いまは小学生など工場見学はないのでしょうか?私の経験ではお菓子の工場や新聞社(昔の活字や輪転機のあったころ)や万年筆の工場などを見学したことがあります。修学旅行というよりもこのような見学のほうがためになると思うのですが。社会人になってからもビール工場、製鉄所、チョコレート工場などを見学しています。

  • きみたけ

    著者は小説家でエッセイストの小川洋子さん。幼いころから変わらぬ小川さんの好奇心と工場愛があふれるおとなの工場見学エッセイ本。訪問した工場は6つ。@エストロラボ(屋号:細穴屋)、細穴放電加工の工場 Aグリコピア神戸、江崎グリコの菓子工場見学施設 B桑野造船、大津市にあるボート製造工場 C五十畑工業、大型乳母車・介護用品の製造工場 D山口硝子、京都市にあるガラス管の火炎加工とスリ研磨加工に特化した工場 E北星鉛筆、鉛筆製造・エコロジー商品の研究開発会社。 作家による視点で描かれていて、意外と新鮮に感じました。

  • 真香@ゆるゆるペース

    図書館本。小川洋子さん初読み。細い穴を開けることに特化した会社(大阪)をはじめ、お菓子(神戸)、ボート(滋賀)、乳母車(東京)、ガラス管(京都)、鉛筆(東京)の6つの工場の現場を見学・取材したエッセイ集。いずれの工場も派手さはないものの、熟練した技術力を持つ職人の存在が不可欠。筆者のものづくりに携わる人々への敬意や工場への深い愛から温かみが伝わってきて、読んでいてとても心地良い。同時に、自分の身近にあるものをもっと大事にしようと改めて思った。文だけでなく、説明用の写真やイラストがあったら尚良かったかな。

  • とろとろ

    日本で作られる所謂純粋なメイド・イン・ジャパン製の、繊細で且つユニークなものづくりのすばらしさと美しさ、そこに携わる人々の思いを伝える珠玉の工場見学エッセイ、なんだと。「クール・ジャパン」か「美の壺」みたいな、そんな話が全6話。芥川賞作家が書いた文章はさすがに状況がよく判る。自分が知りたい事の好奇心と工場愛が溢れているってか。著者は少女時代にこうした町工場の周辺で育ったということなので「然もありなん」と思わせる。三浦しをんは博物館めぐりの本を書いていたけれど、工場めぐりの本というのも初めてで面白かった。

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