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日本人が知らない台湾有事 文春新書

小川和久

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784166614394
ISBN 10 : 4166614398
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「台湾有事は2027年までに起きる」。米軍司令官の発言を機に、日本でも台湾有事論が過熱している。中国は本当に台湾に武力侵攻するのか?日本は戦争に巻き込まれてしまうのか?日本初の軍事アナリストである著者が、中国人民解放軍の実力を徹底解剖、数々の疑問や誤解に答える。

目次 : 第1章 台湾侵攻シミュレーションを検証する(台湾有事は「2027年までに起きる」とよく聞きます。これは本当でしょうか?/ ただ、ここ数年、様々なシンクタンクが大掛かりな台湾有事のシミュレーションを行っています。人民解放軍制服組のトップからは「誰であれどんな形であれ、中国から台湾を引き離すことを人民解放軍は絶対に許さない。決して手加減しない」という発言もありました。事態は切迫しているように見えますが…。 ほか)/ 第2章 日米の報告書が描く人民解放軍(中国人民解放軍はどの程度の軍事力を備えているのでしょうか?まずは公になっているデータをもとに教えてください。/ そんなに活発に活動している人民解放軍なら、是非とも全体像を知りたいものです。 ほか)/ 第3章 人民解放軍の実力を解剖する(中国人民解放軍のデータは、どこまで信用できるのでしょうか?/ どうしてアメリカ海軍はデータに小細工をするのですか。 ほか)/ 第4章 日本はどう備えるか(中国はそう簡単には台湾に侵攻できないことは分かりましたが、だからと言って安心できる訳ではありません。日本の防衛力整備を進めるに当たって、何をどうすればよいのでしょうか。/ 先制的自衛権は先制攻撃とは違うのですか。 ほか)/ 第5章 中国の野望をいかに挫くか(目の前に切迫した危機があっても素早く動こうとしない日本ですが、中国を「安全な隣人」に変えようと努力することも必要ではありませんか。/ 中国が尖閣諸島で領海侵犯したり、東シナ海でレーダー照射しているのを見ると、とても「安全運転中」とは思えませんが…。 ほか)

【著者紹介】
小川和久 : 軍事アナリスト。1945年、熊本県生まれ。陸上自衛隊生徒教育隊・航空学校修了。同志社大学神学部中退。地方新聞記者、週刊誌記者などを経て、日本初の軍事アナリストとして独立。外交・安全保障・危機管理(防災、テロ対策、重要インフラ防護など)の分野で政府の政策立案に関わり、国家安全保障に関する官邸機能強化会議議員、日本紛争予防センター理事、総務省消防庁消防審議会委員、内閣官房危機管理研究会主査、隊友会理事などを歴任。小渕恵三内閣では情報収集衛星、ドクター・ヘリ実現に中心的役割を果たした。2012年から、静岡県立大学特任教授として静岡県の危機管理体制の改善に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • よっち

    中国は本当に台湾に攻め込むのか?台湾侵攻シナリオについて名物軍事アナリストが数々の疑問に答える一冊。21年の米インド太平洋軍司令官の発言を契機に、メディアを賑わせた台湾が緊張状態にあるような数々の報道。一方で別の見方をする発言はほとんど報道されておらず、人民解放軍には上陸作戦を遂行する海上輸送能力が不足していることから、無理をしてでも動かないといけない状況が生まれなければ強行する可能性は低いこと。有事の際には日米両軍の初動が鍵を握りそうで、ある程度抑止力を維持しつつそういう状況を作らないことが肝要ですね。

  • Hatann

    軍事アナリストが台湾有事の現実味を語る。端的に言えば、中国の現有兵力を踏まえると、勝敗不確実な軍事侵攻の可能性は低く、輿論戦・心理戦・法律戦を継続するだろうとの由。日本としては、ミサイル防衛、反撃能力、シェルター整備、サイバー防衛能力を同時に強化すべきと提言する。中国政治の優先順位を的確に見定め、防衛力整備と日米連携を深化させつつ、中国が日本なしで成り立たないような、経済的かかわりの戦略的な構築が望まれる。客観的なデータを深く分析せずに、不適切に対決姿勢を煽ることの愚を回避して、したたかに対処したい。

  • 都人

    久し振りに小川氏の著作を読む。QアンドA方式で分かり易く書かれている。防衛能力の不断の向上を図り、したたかな外交が求められている。氏は台湾有事の可能性は低いものの サイバー能力の向上が日本には不可欠としている。

  • Humbaba

    中台関係はあまり良い状況ではない。それは間違っていないが、では中国が台湾を占有できるかと言えばそれもまた難しい。シミュレーションはあくまでもシミュレーションであって、実際にそうなるという保証はない。それでもうまくいかないのが目に見えていれば、リスクを払ってまで実行する可能性は低い。それよりも成功の可能性を高め、また、それ以外の選択肢をなくさせる方向に動こうとする可能性が高い。

  • Yasuhisa Ogura

    国内外の専門家の間では、台湾有事の可能性について様々な見解が存在する。著者は近い将来、その可能性は低いと見なしており、人民解放軍は台湾に上陸するための戦力を保有しておらず、10年から15年という中期的にもその能力を備えることはできないと分析する。そして、中国を「安全な隣人」に変えていくことが必要であると主張する。その一方で、特にサイバー防衛のような日本の安全保障の問題点を指摘する。個人的には、「日本でしか通用しない受験戦争」の問題点の指摘は、的を射ているのではないかと思った(笑)。

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