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ネパ-ル王制解体 国王と民衆の確執が生んだマオイスト

小倉清子

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784140910757
ISBN 10 : 4140910755
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2007
Japan

Content Description

中世さながらの絶対王政を目指す国王VS.毛沢東主義武装革命を目指すマオイスト。5年以上現地で聞き取り取材を進め、政変を継続的に見続けてきた経験をもとに、激動するネパール近現代史を迫真の筆致で描く。

【著者紹介】
小倉清子 : 1957年栃木県生まれ。東京大学農学部農業生物学科卒。現在、トリブバン大学社会・文化人類学中央学部修士課程に在学中。1993年からネパールに在住し、ジャーナリストとして活動を続ける。マオイストとネパール政治に関する複数の記事をさまざまなメディアに発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 金吾

    軸足が明確すぎる点はありますが、マオイストが如何にして勢力を拡大していくのかやネパール王制の問題点はよく調べられていると感じました。ナラヤンヒティ王宮事件を鑑みると国民から指示されない人が君主につくと、体制が一挙に覆る危険があることを感じ、他山の石かなとも思いました。

  • Akihiro Nishio

    先日ネパール人の講演を聞いてマオイストが民主化の話に何度も出てくるので、不思議に思い本書を読む。以前、マオイストから逃れてきたネパール難民の話も聞いていたのでますます不思議に思った。つまりは、王制→ラナ家専制→インドの支援による民主化→議会派の腐敗→マオイスト台頭→王制の復活→中国の支援を受ける王権とマオイストの協調→クーデターによる王権復活→議会派とマオイストの協調→王権崩壊→民主化という流れであった。良くも悪くも他の政党と違って武装集団であったため腐敗した王制を追い詰めることができたことを知る。

  • 雲をみるひと

    ネパールの王朝解体に至る経緯を纏めたルポ。 あまり馴染みのない国での出来事で、すっと頭には入らなかったが、現地の事情や雰囲気、特に一地域の王朝とその関係者が文化や風俗の違う民族を支配していた構図がよく説明されていてわかりやすかった。内戦下での王朝に対する勢力へのインタビューなど迫力ある。

  • きいち

    同じようにインドと中国に挟まれた地政学的に有利な位置にあり、同じようにヒマラヤの麓の山村を後背地に持つ王国でありながら、ブータンのほうは今や世界で最も尊敬される国の一つとなり、ネパールは大混乱の上に未だに安定できない状況。その違いを生んだのは確かに王室の差だが、それを個人の違いのせいにするのではなく、もう一段、王が国全体のことを考えにくい、一枚岩ではない社会の成り立ちがありそうだ。丁寧な取材と多面的な一次情報のおかげで、自分でも考えることができる好著と思う。

  • 牛タン

    90年代〜00年代に現地で反政府運動を繰り広げたマオイストを追ったルポ。独裁体制の王政、腐敗した政党政治、マオイストの三つ巴の闘いを描く。少しマオイストびいき?な印象は受けたが、たぶん日本人ジャーナリストでここまでマオイスト内部にもぐりこんだのは他におらず、資料としては貴重なんだろうと思う。ネパールに限らないだろうが、武闘派の共産勢力が生まれる背景には社会の格差や分断があるんだろうなと思った

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