Books

35年目のラブレター

小倉孝保

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065348499
ISBN 10 : 4065348498
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

貧しさ故に盗みを疑われ、小学2年生で学校に通うのをやめた。読み書きをおぼえようと64歳で夜間中学に通い始めた。それは、連れ添ってくれた妻にラブレターを書くためだった――。新聞、テレビでも紹介された感動の実話を書籍化。

西畑保さん、87歳(2023年現在)。和歌山県の山間で生まれ育った西畑さんは、小学2年生の途中から学校に通わなくなった。自らが落としたお金だったのに、自分のものだと名乗り出たのだが、うそだと言われ、泥棒扱いされた。教師もいじめを止めなかった。それもこれも、貧しさが理由だった。中学で働きに出たパン工場をはじめ、西畑さんの人生につきまとったのは、「読み書きができないこと」だった。働いた飲食店では、電話で受けた注文の内容をメモに記すことができなかった。素材を仕入れに卸問屋に行っても、買い物メモが読めなかった。読み書きができないことを隠して結婚したが、町内の回覧板にサインができず、妻の知るところとなる。それを知った皎子(きょうこ)さんは、西畑さんにこう声をかけた。「ずっと、つらい思いをしてきたんやろな」。それから三十年の月日が過ぎ、64歳になった西畑さんは、夜間中学に通うことに決めた。それは、連れ添ってくれた妻にラブレターを書くためだった――。



【著者紹介】
小倉孝保 : ノンフィクション作家。滋賀県生まれ。1988年、毎日新聞社に入社。カイロ支局長、ニューヨーク支局長、欧州総局長、外信部長を経て論説委員。『柔の恩人「女子柔道の母」ラスティ・カノコギが夢見た世界』(小学館)で、小学館ノンフィクション大賞(2011年)、ミズノスポーツライター賞最優秀賞(2012年)をダブル受賞。2014年、乳がんの予防切除に道を開いた女性を追ったルポで日本人として初めて英外国特派員協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ネギっ子gen

    【最愛の人の棺に納めた、最後のラブレターの書き出し:「今年も元気で過ごせましたね。あなたに会えて僕は幸せです」】和歌山の山奥で育った西畑保さんが小学校に入ったのは戦時下だった。家庭は貧しく、級友や先生からいじめを受けて通学を諦めてしまったため、読み書きを教わらないまま大人になった――。<一念発起して、奈良市立春日中学校夜間学級に入る。64歳になっていた。/7年後、西畑さんはラブレターに挑む。何度も辞書を引き、書いては直し、生涯初の恋文を完成させた。2007年のクリスマスに合わせて妻に手渡している>と。⇒

  • れもん

    図書館本。映画化されると知り、借りて読んでみた。ノンフィクション物語。読み書きができない西畑さんの半生が書かれている。字が読めない書けないという大変さ、生きづらさは、計り知れないものだと思った。西畑さんの全てを受け入れる奥様の懐の広さに、西畑さんが夜間中学に通い読み書きを習うという挑戦に、そして夫婦愛に感動した。最後のラブレター、きっと奥様に届いている。天国で西畑さんをニコニコと見守っているんだろうな。

  • わむう

    ノンフィクションですが小説のようにスラスラ読めました。家が貧しいことが原因でイジメられるため小学校に行かなくなる。そのため読み書きが全くできない。料理人として手に職をつけたが、やはり識字ができなければ他人に見下されることが多く、妻にも本当のことを告白できない。ある日、夜間中学の存在を知り、一から字を習うことに。理由は長年、寄り添ってくれた妻にラブレターを書きたいから。素晴らしい夫婦愛でした。

  • 読み書きができない夫が、退職後に夜間中学に通い妻へのラブレターを書いたというノンフィクション。夫、西畑さんのノンフィクションではあるが、彼の目線での物語の形で幼少期からが綴られていく。長嶋茂雄と同い年だという西畑さん。日本は識字率が高いと認識していたが、高いとは、100%ではないことを私はよくわかっていなかった。西畑さんも小学校に通える機会はあったが、西畑さんが不登校になった過程は気の毒すぎる。担任に濡れ衣を着せられた為だった。学校には嫌な思いがあったのに、夜間中学で学ぶ喜びを得られて本当に良かった。

  • 糜竺(びじく)

    貧困ゆえに小学校も卒業出来ず、読み書きが出来ない状況になった西畑保さん。妻にラブレターを書きたい、その一心で60代で夜間中学に入った実話のお話。読み書きが出来ないゆえの苦労もあったけど、最期は心温まる気持ちになった。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items