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35年目のラブレター 講談社文庫

小倉孝保

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065374610
ISBN 10 : 4065374618
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

2025年3月7日 全国劇場公開される感動の実話が、一冊のノンフィクションに――。
読売新聞、毎日新聞、共同通信が取り上げた、「挑戦するのに遅すぎることはない」を伝える勇気の書、ついに文庫化!

2024年に米寿を迎えた西畑保さんは、奈良県に住んでいます。
和歌山県の山間で生まれ育った西畑さんは、小学2年生の途中から学校に通っていません。山間で高値で売れる木の皮を集めて貯めたお金だったのに、小学校で落とした財布は自分のものだと名乗り出たら泥棒扱いされたのです。貧しい暮らしの西畑さんが、そんなお金を持っているはずがないと、クラスメートも教師も彼を責めました。その一件があってから、西畑さんは学校に行くのをやめました。
中学校に通う年齢になって働きに出た西畑さんですが、その人生につきまとったのは、「読み書きができないこと」でした。
つとめた飲食店では、電話で受けた注文の内容をメモに記すことができず、職場の先輩からは「字も読めないやつ」と差別的な扱いをされました。
劣等感を抱き、結婚なんて夢のまた夢とあきらめていた西畑さんのもとに、お見合いの話が舞い込みます。読み書きができないことを隠して結婚した西畑さんでしたが、町内の回覧板にサインができず、妻の皎子(きょうこ)さんの知るところとなります。その事実を知った皎子さんは、西畑さんにこう声をかけました。
「ずっと、つらい思いをしてきたんやろな」
子どもも生まれ、孫も生まれ、還暦を過ぎた西畑さんの日常に、ある変化が訪れます。64歳になって、夜間中学に通うことに決めたのです。それは、読み書きのできない自分に長年連れ添ってくれた妻に、感謝の気持ちを伝えるラブレターを書くためでした――。

西畑さんの人生からは、たくさんのメッセージが受け取れます。「明るく、前向きに生きる」、「自分の人生を他人や環境のせいにしない」、そして「学ぶのに遅すぎるということはない」――。そんな西畑さんに毎日新聞論説委員である小倉孝保氏が寄り添い、これまで西畑さんが見てきた風景、抱えてきた思いを一冊の書籍にまとめました。それが『35年目のラブレター』です。

【映画化情報】
「35年目のラブレター」
2025年3月7日(金) 全国劇場公開
出演:笑福亭鶴瓶、原田知世、重岡大毅、上白石萌音 他  監督・脚本:塚本連平

【著者紹介】
小倉孝保 : ノンフィクション作家。滋賀県生まれ。1988年、毎日新聞社に入社。カイロ支局長、ニューヨーク支局長、欧州総局長、外信部長を経て論説委員兼専門編集委員。『柔の恩人 「女子柔道の母」ラスティ・カノコギが夢見た世界』(小学館)で小学館ノンフィクション大賞(2011年)、ミズノスポーツライター賞最優秀賞(2012年)をダブル受賞。2014年、乳がんの予防切除に道を開いた女性を追ったルポで日本人として初めて英外国特派員協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ベイマックス

    萌音さん出演映画の原作本。読みやすかったです。人生は時代によっても場所によっも本当に様々ですね。不運を嘆いてみても、恨みつらみを増幅させても、いいことはないんだよなって思わせてはくれます、解決にはなりませんが…。あとがきの『長所を3つ探す』出来ないから嫌いな人っているんですよね〜(笑)

  • yomineko@鬼畜ヴィタリにゃん💗

    ラジオに西畑保さんが出演されていて、偶然肉声を聴くことが出来、感動してすぐにこの本を買いました。戦中戦後の貧しさや学校での苛め(先生も加担!)のために小学校2年でやめ、仕事に就くも文字が読めず書けずで苦難の道を歩む。定年後、奥様にラブレターを書きたい一心で夜間中学に通い必死で文字を習得。この方、家庭環境等が整っていたらきっと大学まで進めただろうと思う。映画女優の様に美しい奥様との結婚写真、とても良いです😊高齢者が頑張る本が大好きなのですが、また1冊蔵書が増えました。何歳になっても頑張る人が大好きです😊

  • ぼっちゃん

    映画化ということで読んだ。小学校に通えず読み書きができない西畑さんが妻にラブレターを書くため夜間中学に通い始める実話の物語。前半は読み書きできないため、料理屋のお店で働いていても注文をとることも配達するためのバイクの免許をとることもできず、いじめられたり苦労をされるが、文字が読めないための苦労を改めて認識した。西畑さんは現在も色々講演されたりしているようだが、自分が救われた夜間中学の重要性を知ってもらいたいからなのだろう。

  • カブ

    小学校を卒業していない西畑保さんのこれまでを綴ったノンフィクション。読み書きができないため差別的な扱いを受けてきた保さん。結婚した妻に名前が書けないことがバレ絶望するも、妻は優しい言葉を、子どもたちはそれを個性と思って暮らしてきた。字が読めて書けるのは自然にできたことじゃないことを改めて思い、すごいことなんだと感じた。妻にラブレターを書くために夜間中学で学ぶ保さんがとても素敵だ。

  • ほんのむしちゃん

    西畑さんはいじめが原因で小学校2年生までしか通えなかった。そのため、文字の読み書きができないまま大人になる。文字の読み書きできないということの苦悩は、当たり前にそれをしている私たちには理解しきれないんだと思う。そんな西畑さんは定年退職し夜間学校に通い始め文字を習い妻のためにラブレターを書く。愛が深すぎる! 西畑さんのまっすぐに妻を想う気持ちが素敵。映画を見て原作も読みたくなって図書館で借りた。やっぱ文字で読むほうが楽しい!想像力がさらに膨らむ!

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