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「ビックリハウス」と政治関心の戦後史 -サブカルチャー雑誌がつくった若者共同体

富永京子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784794974365
ISBN 10 : 4794974361
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

伝説的サブカル雑誌から、“若者の政治離れ”の源流に迫る。「しらけ世代」の若者たちは、ほんとうに政治や社会運動に関心をもたなかったのか?伝説的サブカル誌から若者たちの心のうちと、彼らの“運動”の実態、意図せざる結果を実証的に明らかにする。

目次 : 第1部 日本人は政治と社会運動に背を向けたのか?―問題意識・先行研究・方法と事例(消費社会と私生活主義は日本人を政治から遠ざけたのか?―問題意識/ 「雑誌の時代」と『ビックリハウス』―先行研究/ 事例、方法、分析視角)/ 第2部 戦後社会の価値変容―戦争体験、ジェンダー、ロックの視点から(語りの解放と継承のずれ―「戦後」から遠く離れて/ 女性解放―運動がなしえた個人の解放、解放された個人への抑圧としての運動/ 「論争」から「私論」へ―みんなで語るそれぞれのロック)/ 第3部 みんなの正しさという古い建前、個人の本音という新しい正義(社会運動・政治参加―規範と教条主義に対する忌避・回避/ 「差別」が率直さの表明から不謹慎さを競うゲームになるまで/ 自主的で主体的な参加の結果、「政治に背を向けた」共同体/ 意図せざる結果への小路―結論と考察)

【著者紹介】
富永京子 : 1986年生まれ。立命館大学産業社会学部准教授。専攻は社会学・社会運動論。東京大学大学院人文社会系研究科修士課程・博士課程修了後、日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、2015年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • fwhd8325

    私にとって、「ビックリハウス」は、深夜放送の延長にあるものだったと思います。編集長の高橋章子さんは、マスコミの露出も多く、ある世代にとっては「文化」の象徴だったと思います。同時期に現れたタモリも、この世界にはまってきます。この著書は、とても調べ上げていて、どの論調もストンと腑に落ちるものでした。ここが起点だったという、ある種怖い懸念は、現実感があり、著者が本当に語りたかったことはこれなんだろうと思いました。

  • 阿部義彦

    予想と違ってかなり、学術的アプローチでしたが、『宝島』『面白半分』『話の特集』等の話題も含め、60歳位の人にはかなり刺さる内容。糸井重里、橋本治、原田治、安西水丸、凄いメンツが関わってました。特にロック関係では、大瀧詠一が『ビックリハウス音頭』を作曲(シングル買いました!)そしてムーンライダーズが『ヘンタイ良い子の唄』ですもんね。キヨシロー、ユキヒロ、教授も常連でしたねー。同時に『宝島』も買ってたし、大学で上京した時「レモンスカッション」に参加してアッコ編集長と話をしました。私の基礎教養みたいなもんです。

  • ポルポ・ウィズ・バナナ

    ◎85年の時点でドラえもんの入浴シーンに対してクレーム入ってたの知らんくて驚いた。他にもいま問題視されてる問題は当時から議題に上がってんだけどフワッと有耶無耶にされて今に至る感じがするな。◎自主性、主体性の尊重と規範・教条主義への対抗という70-80日本に生じた二つの価値が、消費社会における若者共同体を通じて「政治参加・社会運動への揶揄、冷笑、攻撃」と「差別を笑にする態度」を生じさせてしまったと結論づけるか ◎『ホールアースカタログ』

  • Shun'ichiro AKIKUSA

    「昭和六〇年代生まれの自分にとって昭和五〇年代とは、要はそれだけ遠かったのだ。」

  • 乙郎さん

    2024年刊行。消費文化に浸かってしまったが故に社会運動・政治参加が薄まったと言われてきた70〜80年代の若者像を、『ビックリハウス』始めとするサブカル雑誌の分析を通して明らかにする試み。結論としては、自主性の尊重や、規範性への対抗がその理由だと説く。読んでいて感じたのが、決してリアルタイムで『ビックリハウス』を読んではないが、この読者交流空間には覚えがある。ツイッター。論争を忌避し、「揚げ足取り禁止」と極私的ロック論に進む様など耳が痛い。そしてこの傾向がリベラルの私にも染み付いているのがわかる。

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