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白頭の人 大谷刑部吉継の生涯 中公文庫

Rintaro Togashi

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784122066274
ISBN 10 : 4122066271
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2018
Japan

Content Description

近江の浪人の倅・大谷平馬(吉継)は、竹馬の友である石田佐吉(三成)の機知により、揃って秀吉に召し抱えられる。毛利討伐、賎ヶ岳と武功を上げる一方、謎の病により容貌が著しく変じ、頭巾と覆面を手放せない状態に。「白頭」と号した男は、やがて視力をも失いながら、義を貫くため死地・関ヶ原へ。「負け戦」に本領を発揮した男の畢生!

【著者紹介】
富樫倫太郎 : 1961年、北海道生まれ。98年に第四回歴史群像大賞を受賞した『修羅の跫』でデビュー。時代・歴史小説と、幅広いジャンルで活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • しいたけ

    小説やドラマで大谷吉継がさらっと出てくる。さらっとなのに周りの人物が「あの吉継が・・」という空気を出す。それがとても気になっていた。吉継のひととなりで語られる筆頭はなんといっても崩れた相貌をおおう覆面と一人では歩けない程の重い病だろう。これはハンセン病のためだった。この障害がなければ、今よりもっと歴史の一角を担う重要人物となったに違いない。貫かれる不器用な「義」。何度も目を閉じ吉継の思いを噛み締めた。吉継の墓が建った経緯にも胸が熱くなった。「義」と「義」が出逢った場所に、いつか必ず訪れたい。

  • 三代目けんこと

    三成への義、秀吉への忠も良かったが、やはり1番は香瑠への愛。大谷吉継、天晴也。

  • Junichi Yamaguchi

    『よき者』… 日本史をあまり勉強してこなかった僕でも分かる登場人物。 初めて聞く主人公の名前。 富樫倫太郎さんの歴史小説は夢中になり胸を熱くさせる。 この時代だからこその家族、友との絆。愛。 読後、いつも見慣れている東京の街並みが少し違って見えた。。

  • hrmt

    大谷刑部吉継は石田三成の盟友というぐらいにしか認識していなかったが、輿に乗った覆面姿が印象的でどの戦国ドラマでも記憶に残る。宇喜多直家がいつも必ずというほどヒール扱いなのに対し、たいてい人徳者の扱いであるから一体どういう人物だったのかずっと気になっていた。もちろんこれは小説であって真実はわからないが、誠実で欲をかかず家族を愛し、病をおしてまで友をたすけるその人柄は、生き残りをかけた戦国の世にあって稀有なものだったのではないか。著者が“喜劇”と評した関ヶ原の合戦にあって、仁と義を貫いた一人といえるだろう。

  • Akihiro Nishio

    学生から貰った本。岐阜在住者としては、大谷吉継を主人公にした物語は熱い。関ヶ原古戦場でも見るべきもののは大谷吉継関係だけですからね。何をなした人か不明と聞いていたが、本作でもやはり苦心の跡があり、特別な手柄を立てる描写はなし。秀吉の周りにいる綺羅星のごとき若者の中で、重い病に冒されながら人格者として存在感を増していく。とりわけ人質だった真田幸村との交流がさわやか。娘さんと結婚させたというのには驚いた。関ヶ原に繋がるので当然ではあるが、秀吉は本当に魅力的に描かれている。なぜ朝鮮に出兵したのか本当に謎。

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