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最長片道切符の旅 新潮文庫

宮脇俊三

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101268026
ISBN 10 : 4101268029
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2008
Japan

Product Description

北海道から鹿児島まで、34日間で行く日本一遠回りの旅。熱狂的ファンを生んだ伝説の鉄道紀行文。
国鉄全線完乗を果した著者が、次に挑んだのは日本一の遠回り〈一筆書き切符〉の旅。北海道・広尾から鹿児島・枕崎まで、最短経路で2764.2キロ。ところが〈最長片道切符〉のルートだと13319.4キロ。これは最短経路の4.8倍、地球の直径に相当する。――10月13日、時刻表と地図を片手に広尾を出発、紅葉前線と共に南下し、正味34日間で乗り終えるまでの真剣でユーモラスな大旅行。

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鉄道紀行文、というジャンルをいわば確立さ...

投稿日:2021/04/11 (日)

鉄道紀行文、というジャンルをいわば確立させたのが宮脇俊三。編集者でもあった彼の第一作が時刻表2万キロであったけれど、良くも悪くも世の鉄道ファン(というかマニア)を開眼させたのはむしろこちらの本だったのかも知れない。ある意味旅情の薄い、ひたすら乗り継ぐ(実際はそうでもないのだけれども)旅を展開して見せるという意味では、追随しやすかったとも言えるし、そういうスタイルを助長したとも言える。けれども、宮脇俊三自身の紀行文としては優れたものであるし、今では無くなってしまった路線も多数出て来るなど、非常に懐かしくも興味深く読める本ではある。

Verdi さん | 神奈川県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • molysk

    昭和53年冬。いまだローカル線の廃止が相次ぐ前の国鉄の路線網を、一筆書きで最長距離となる経路をたどる旅。鉄道マニアの道楽紀行と侮ることなかれ。出版社で名編集者と謳われた筆者の深い教養に裏打ちされた軽妙な描写からは、全国津々浦々で鉄道を生活の一部とする市井の人たちの息遣いが聞こえてくる。連結や分割を繰り返して複雑な経路をたどる急行列車や、長距離移動の一翼を担っていた夜行列車の記述は、当時の交通事情をうかがわせる貴重な資料だ。新幹線や高速道路の発達で、利便性と引き換えに失われた旅情に、想いを馳せる。

  • nemuro

    キッカケは『杉浦日向子ベスト・エッセイ』(ちくま文庫)。中に収録の二人の「往復書簡」が面白くてそういえば宮前俊三とは無縁だったなぁと。〈一筆書き切符〉での日本一遠回りの旅。何度か東京に戻っていて正味34日間。スタートは昭和53年10月13日、北海道「広尾」で12月20日、鹿児島県「枕崎」がゴール。1日ごとに添付の経路図(当時)を見ながら手元には今の時刻表を置いて。全国津々浦々、列車旅を堪能。あれから43年。どんどん廃線が進み残っているのは主要路線と行き止まりの盲腸線ばかり。たぶん半分も回れないのが悲しい。

  • みつ

    「最長片道切符」とは、一般には、JR各社を通じて1枚の切符として発売できる最長距離の切符を指す。同じ駅を2度通らない形での一筆書きが可能であることが条件で、行き止まりになった場合、同じ駅に戻った場合は、その時点で終了となる。9月に西日本新幹線(長崎ルート)の一部が開業することで、それまでの終点の肥前山口駅が33年ぶりに新幹線新駅にその座を明け渡すことでも(鉄道ファンの間に限り)話題となった。机上の知的遊戯のようでありながら、実際にこの切符を購入して、しかも切符の有効期間内((2)に続く)

  • piro

    鉄道紀行文の名著を再読。昭和53年、北海道の広尾から鹿児島の枕崎まで一筆書きの国鉄最長ルートを旅する紀行。編集者でもある著者によるものだけに、単なる乗り鉄のマニアックな紀行文ではなく、沿線風景の描写、車内の空気感までもが実に生き生きと伝わってくる一冊。食堂車が連結された特急列車、遠回りルートを走る急行列車など、今よりも汽車旅の楽しみが多そうな時代です。乗った事がある路線の情景は懐かしく感じました。

  • まるほ

    1978年、国鉄がまだ分割民営化される前、北海道の広尾駅から鹿児島の枕崎駅までを“最長距離”となるように“一筆書き”で乗り通した旅行記。その距離は地球の直径に相当する13319.4キロ。この荒唐無稽な旅は「八王子〜甲府〜富士〜豊橋〜辰野〜小諸〜高崎〜小出〜会津若松」というバカげた経路を見れば一目瞭然だろう。▼しかしJRとなった今ではもはや実現不可能な旅。本文中の『阿保らしさを極まって襟を正させるような趣さえある』というのも頷ける。鉄道好きにはたまらない。いい時代だったのだなと思う。無性に旅に出たくなった。

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