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全線開通版線路のない時刻表 講談社学術文庫

宮脇俊三

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062922258
ISBN 10 : 4062922258
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2014
Japan

Content Description

開通が待ち望まれた鉄道新線。国鉄の末期、完成間近になって工事中止となった新線への思い断ちがたく、著者は計画上の路線をたどり、すでに敷かれた路盤に立って、車窓から眺められたはずの風景や現地で出会った関係者との交流を描いた。本書は、第三セクターによる開業までの経緯と開通後の乗車記を加えた完全開通版。付録として著者の年譜も収録。

目次 : 陰陽連絡新線の夢と現実―智頭線/ 白き湖底の町にて―北越北線/ 建設と廃線の谷間で―三陸縦貫線/ 断層のある村で―樽見線/ 落日と流刑の港町にて―宿毛線/ 瀬戸大橋に鉄道が走る日/ 青函トンネル紀行/ 「三陸鉄道」奮闘す

【著者紹介】
宮脇俊三 : 1926年埼玉県生まれ。東京大学文学部西洋史学科卒。中央公論社勤務を経て紀行作家となる。1977年に国鉄全線を完乗。主な著書として『時刻表2万キロ』(第5回日本ノンフィクション賞)、『時刻表昭和史』(第6回交通図書賞)、『韓国・サハリン鉄道紀行』(第1回JTB紀行文学大賞)、『殺意の風景』(第13回泉鏡花文学賞)など。2003年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • saga

    著者の本(と言っても文庫本)を殆ど読んだと思っていたのだが、読メで他ユーザの感想を見て本書の存在を知る。奥付を見ると2014年3月1刷り。そのため三陸鉄道が東日本大震災の被害を被った記述があった。著者が存命ならどう感じたろう。津波により壊滅的な被害を受けた三鉄。そして、国内外の支援を受けて復旧、いや南北リアス線が縦貫する復興を遂げた姿に目を潤ませたのではなかろうか。他の路線も国鉄再建法を乗り越え、路線が開通した鉄道が幸いだったか、この時代に読むと何とも言えない。

  • ヒダン

    新しい路線を作る計画を進めていたが、鉄道公団が赤字を抱えたために完成目前で白紙に戻した路線がいくつもあった。それらを現地まで見に行って、高校があるとか、単線で入れ替われる駅はどこかなどを勝手に考慮して、著者が時刻表を作る。紀行文というよりは鉄道エッセイだが、鉄道愛も全開ではなくほどほどに抑制したような文章で、鉄道を誘致した自治体長や工事現場で働く人との会話もあるもののルポルタージュにしては主観が入っている。なんかよく分からないけど、読み初めからずっと読みやすくてすっと読めた。全線開通を記念した版の文庫化。

  • ドナルド@灯れ松明の火

    宮脇さんの、工事中止・廃線指定された路線を巡り歩き、もし開通したらこうなるだろうと架空の時刻表を作成し列車が走る姿を想像するエッセイ。相変わらずユーモアを交えて、その地の歴史や、国鉄や鉄建の方々の新線開通に至る努力と中止による口惜しさにも触れ、さりげなく赤字国鉄の問題を掘り下げるその文体は素晴らしい。幸い第三セクターで開通した路線に搭乗した後日談を付け一流の旅紀行に仕上がっている。宮脇さん自ら作成した年紀が巻末に掲載されており、宮脇さんの作品とその生涯がリンクする。これまたお薦め。

  • こういち

    明治以降、線路の敷設がまちづくりの姿だったかも知れない。鉄道に期待を寄せ、開設して沸き上がり、赤字が膨らみ頭を抱えた100年。しかし、我が国の土木工事の技術は、トンネルを掘削し橋を架けることで、世界的な進歩を遂げた。まさしく産業の基盤を固めたと言える。著者のローカル線を見つめる暖かな眼差しは、柔らかな筆致と相まって時空を彷徨う。それは鉄道紀行である前に、一つの近代地方政策の現実であり、将来の都市計画施策を考えるバイブルでもある。

  • アメヲトコ

    昭和55年の国鉄再建法の絡みで建設がストップしていた建設路線を訪ねたルポ。情熱と冷静さを併せ持った文体がよく、その後に出た名作『殺意の風景』へのつながりも感じられました。各章で掲載されている著者自作の架空時刻表のクオリティが非常に高く、これだけでも読み応えがあります。駅弁まで考えて掲載する藝の細かさが素敵。

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