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アメリカ様 ちくま学芸文庫

宮武外骨

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480096036
ISBN 10 : 4480096035
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

『アメリカ様』は東京裁判の開廷日1946年5月3日に刊行された。戦争にひた走った政府や無批判に隷従していった人々を痛烈に断罪しつつ、自らを「半米人」と名乗り、アメリカを褒め殺すことで、新たな主人にしっぽを振りはじめた日本人の姿を皮肉る。入獄4回、罰金・発禁29回という輝かしい記録を持つ外骨は、本書でGHQによる検閲・削除命令を受け、日米両政府からのダブル弾圧という栄誉に浴した。巻末に弾圧を受けたジャーナリストたちの記録を外骨が綴った『改訂増補筆禍史』を抄録。

目次 : 例言/ 序/ 侵略主義でない平和理想国の日本/ 支那は我日本の恩国である/ 日本国民が感謝すべきアメリカ様/ 日米親善関係の絵葉書概目/ 亡国の基と題する絵葉書帖/ 軍人政治の害を説いた福地桜痴/ 奴隷根性を罵った民主的学者/ 戦争犯罪人たる禅宗坊主等〔ほか〕

【著者紹介】
宮武外骨 : 慶応3(1867)年讃岐生まれ。明治から昭和にかけて活躍した反骨のジャーナリスト。明治22年に発行した「頓智協会雑誌」に帝国憲法のパロディを掲載して不敬罪で入獄3年。以降「滑稽新聞」「此花」「筆禍史」「猥褻研究会雑誌」「スコブル」「赤」「変態知識」「面白半分」などの新聞・雑誌・書籍を次々と発行。生涯に刊行した出版物は1000点近い。奇抜な表現と方法で権力を揶楡し続け、入獄4回、罰金、発禁などの筆禍29回。晩年は東大法学部内に明治新聞雑誌文庫を創設、その蒐集と保存に尽力した。1955年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • たくろうそっくりおじさん・寺

    奇人・宮武外骨の昭和21年のエッセイ。発行されたのは東京裁判の日!。「アメリカ様(もちろんわざと)」のお蔭で民主的になったという観点で綴る日本人の軍国化と弾圧の歴史(外骨には恨みあるものだ)。戦犯に武将の名を挙げたり、日米関係の絵葉書集に唐人お吉シリーズを入れる悪ふざけも忘れない(笑)。併せて『筆禍史』も抄録。西谷修の解説が熱くて勉強になる。外骨の孫・吉野孝雄も解説で祖父の発言をフォロー(笑)。

  • 1.3manen

    日本軍閥の全滅、官僚の没落、 財閥の屛息・・・(013頁)。 今も増税しかせず、没落中か。 侵略主義でない平和理想国の日本 (016頁)を期待したい。 渡辺銕蔵(てつぞう)氏が、 戦時中大坂翼賛会支部の 座談会席上で 「今度の戦争は結局日本が マケル」と云った(035頁)。 予言的中とのこと。 反戦思想として検挙。 懲役刑に処せられ、執行猶予 だったが、事実を言い当てていた。 「進退維谷(これきわま)る 政府を諷せし狂画」で、 「団団(まるまる)珍聞」  

  • 孤独な読書人

    皮肉が効いいた文章でアメリカと日本の関係を揶揄している。

  • 勝浩1958

    漱石と同じ慶応三年生まれの反骨のジャーナリスト宮武外骨氏の諧謔に満ち溢れた文に、当時の思想信条の表現に対する厳しい取り締まりの様がはっきりと見てとれる。最近の政府の方針もこれと同じような方向に進みつつあるように感じられる。このまま行くと、歴史認識のうえで日本は世界から孤立してしまうんじゃないかと危惧するのです。

  • Kano Ts

    貴重な資料集ですね。今だと「逆張り」なんて言われてしまうだろうか。だが、一流の教養と筆力をもって、自分の信念を貫いて逆らうことは価値のあることダと思います。「筆禍史」って諧謔的でまたウィットある言葉ですね。あくまで「時の権力者にとっての筆禍」の歴史だから、社会的な弱者にとっては正論だったものも少なくないのでは。今は表面的には表現の自由がありますけど、私達が自分で「不適切」だとしてお互いの発言を否定し合っていますよね。権力者ってそういう空気を作るのはホントに上手い。こんな人がいた、という事実が支えになる。

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