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中国の歴史 1 神話から歴史へ 神話時代 夏王朝 講談社学術文庫

宮本一夫

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065212615
ISBN 10 : 4065212618
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

講談社創業100周年企画として2004年〜05年に出版された全集「中国の歴史・全12巻」の学術文庫版が、いよいよ刊行開始。本全集は、2014年には中国で、2016年からは台湾で翻訳出版され、そのレベルの高さと視点の新しさから累計で150万部を超えるベストセラーになっている。
待望の文庫化、第1回配本は、第1巻と第2巻の同時配本。第1巻では、長年、中国での遺跡発掘を手掛けてきた著者が、「三皇五帝」や「盤古伝説」などで知られる中国の神話の表す史実を探り、「夏王朝」「殷王朝」の謎に迫る。
中国の古代文明といえば、かつては「黄河文明」を指したが、現在では、長江流域をはじめ、各地の多様な自然環境から展開した多元的な古代文明と理解されている。現在の中国のさまざまな地域社会や風土を考える際にも、こうした先史時代から続く地域文化の脈絡を無視できないのである。約1万年前の新石器時代、南北の文化地帯の周縁でアワ・キビ農耕や稲作農耕が生まれ、そこから牧畜型農耕社会と遊牧社会が分離し、さらにその周辺には狩猟採集民が存在した。こうした基本的生活様式が誕生した中から、いかにして初期国家が生まれたのか。最古の王朝とされる夏王朝と二里頭文化の関係とは――。
文庫化にあたり、原本刊行後の重要な遺跡と発掘成果を大幅に加筆。〔原本:2005年、講談社刊〕

目次
学術文庫版「中国の歴史」全一二巻の刊行にあたって(鶴間和幸)
はじめに
第一章 神話と考古学
第二章 中国発掘物語
第三章 農耕の出現
第四章 地域文化の展開
第五章 社会の組織化と階層化
第六章 非農耕地帯と農耕の拡散
第七章 牧畜型農耕社会の出現
第八章 地域間交流と社会の統合
第九章 犠牲と宗教祭祀
第一〇章 初期国家への曙光
おわりに
学術文庫版のための補足・
歴史キーワード解説
参考文献
年表
索引

【著者紹介】
宮本一夫 : 1958年松江市生まれ。京都大学大学院文学研究科修士課程修了。博士(文学)。愛媛大学法文学部助教授などを経て、九州大学大学院人文科学研究院教授。2003年、第16回濱田青陵賞受賞。2018年、アメリカ芸術科学アカデミー外国人名誉会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 榊原 香織

    全12巻の1。考古学編。割と読み易い。中国語に翻訳されて、中国で人気が出た、というのもわかる。全般的に網羅してるし。

  • へくとぱすかる

    地質時代から説き起こし、夏・殷の時代までの中国史最初の一冊。かすみの彼方の歴史を解明し、伝説の妥当性を検証するためには、文献学と考古学をいかに接続させていくかの作業が必要。日本では夏の存在は確定的とは考えられていないが、本書では抑制しながらも二里頭文化と夏との関連が論じられる。地方ごとに成立した文化の漠然とした投影として、三皇五帝などの伝説につなげるのは斬新な見方だろう。文献による伝説は、後世のイメージを遡って適用しているので、実像とはかけはなれていることは、読者として記憶の片隅に置いておくべきだと思う。

  • Tomoichi

    中国の歴史シリーズ第1巻。先史時代、まして中国の先史時代。全く知識なく読み始めたので地名・遺跡名に苦しみながら読み進める。後半になるとそれにも慣れ始め、新石器時代から殷商王朝に繋がる発展が見えてきて面白くなってくる。遺跡からここまで読み解く研究者に脱帽。狩猟社会から農耕社会と単純な流れではなかった事を知れただけでも得した気分。しかし疲れた。。。

  • 崩紫サロメ

    中国でも今も「神作榜」に名を連ねる本書、文庫版前書きでもそのことが言及されていた。二里頭遺跡=夏王朝とする中国のあり方に対する慎重な姿勢、また「おわりに」で扱われる全時代を通しての「中華概念」、また農耕社会のみを通して中国を見るのではなく、内陸アジアの遊牧社会との2つの文化軸の中で見ていくべきであるという提言は、中国人読者にも得るところが大きいのではないか(微信读书で感想を含めて読むことができるからそのうち読む)

  • coolflat

    22頁。甲骨文字の発見によりその存在が確証されたのは殷王朝である。それをさらに遡るのが夏王朝であり、『史記』のなかに「夏本紀」として記述されている。夏王朝に関しては、考古学的な文化認識である二里頭文化がそれに相当するものであり、二里頭遺跡の宮殿区が夏王朝の都であるとする近年の中国考古学会や歴史学会の見解に対して、それと同時代の文化資料から論証されねば、王朝の存在を認めることができないとする日本や欧米の研究者との意見の違いが見られる。本書の内容は、先史時代と五帝の時代、そして夏王朝の時代を扱うものである。

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