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バロック美術の成立

宮下規久朗

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784634347700
ISBN 10 : 4634347709
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2003
Japan

Content Description

西洋美術の頂点を示すバロック美術。血みどろの殉教、劇的な回心、恍惚とした法悦といった主題的流行と並行させつつ、バロック美術の生成から終焉にいたる課程を説き明かす。概説を越えた画期的な書。

【著者紹介】
宮下規久朗 : 1963年生まれ。東京大学文学部卒業。同大学院人文科学研究科修士課程修了。専攻、イタリア美術史。現在、神戸大学文学部助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • kaori

    バロックという美術様式がいかに生まれ、いかに発展していったのか。少ないページ数ながらも、キリスト教美術の極致終焉の変遷がよく分かる。「見る」というただそれだけで、何を感じさせるのか?それって一番単純だが、一番難しいエンターテイメントなのであろう。でもだからこそ美術に魅かれる。

  • kaoru

    薄い本で、図版も残念ながら白黒であまり見やすいとは言えない。だが著者の専門であるカラヴァッジョの絵画の分析、対抗宗教改革やそれに関わった画家・彫刻家の作品紹介など一冊に貴重な情報が山ほど詰まっている。宗教劇を見事に観衆に提示して見せたベルニーニの《聖テレジアの法悦》の解説。「近代科学に酔った人類は徐々に神の存在を忘れて信仰の価値を軽視していったが、今まで述べてきたバロックの聖堂にはいると、今なお神や奇跡のヴィジョンがたんなる蜃気楼ではなく実在し、神の存在や信仰の力を確かに実感することができるのである」

  • マカロニ マカロン

    個人の感想です:B。先日、八王子市の東京富士美術館で開催中の「遥かなるルネサンス」展を見てきた。1585年、ローマ教皇と謁見を果たした天正遣欧少年使節の足跡を追う展覧会。使節を派遣したのはイエズス会の宣教師たちで、彼らが来日するきっかけとなった反宗教改革運動に興味を持った。偶像崇拝を排斥しようとしたルター、カルヴァンらの改革派とそれに対抗するための反宗教改革。本書ではバロック美術の成立過程や代表作の意味を分かりやすく解説されていて、馴染みにくい宗教美術品への理解が深まった。画像が小さく、白黒なのが残念。

  • SK

    259*バロック〜٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

  • カラス

    西洋絵画に無知な自分でも普通に楽しめた。固有名詞はなるたけ押さえられており読みやすい。そして、「二重空間」「不在効果」といった描き方とそれが観者に与える効果でもって大づかみに歴史を説明するという方法は、とてもわかりやすい。また、ただ単に史実を羅列するわけではなく、きちんとストーリーがあるのもよい。美術で扱われるテーマやモチーフの説明はほぼスルーして、「聖性とヴィジョンの視覚化の追求過程」(P3)一本に絞ったのがこの本の良いところだと思う。

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