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安楽死・尊厳死を語る前に知っておきたいこと 岩波ブックレット

安藤泰至

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784002710068
ISBN 10 : 4002710068
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

安楽死や尊厳死をめぐる議論はなぜ混乱するのか?知っておくべき歴史や背景、言葉のからくりを指摘し、「死の自己決定権」「延命治療」といった言葉も吟味し直しながら、その議論が陥りやすい落とし穴を明らかにし、「よい死」を語る前に私たちが真に議論すべきことは何なのかを考える。

目次 : 1 「安楽死」「尊厳死」をめぐる議論はなぜ混乱するのか?/ 2 「安楽死」「尊厳死」をめぐる言葉のからくり/ 3 「よい死」を語る前に/ 4 人のいのちは誰のものか?

【著者紹介】
安藤泰至 : 1961年生まれ。京都大学大学院文学研究科(宗教学)博士後期課程2年修了。現在、鳥取大学医学部保健学科准教授、日本学術会議連携会員。専門は宗教学・生命倫理・死生学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ケディーボーイ

    60ページほどしかないが、安楽死・尊厳死を考える際に重要な事がまとまって書いてある。 映画『PLAN 75』を観た時にも思った事だが、自己決定というものが本当に自分の意思でなされているのかはしっかり吟味しないと怪しい。 もしかするとその選択は少ない情報や経済的な問題のために「選ばされている」可能性もある。 なんというか「自己責任」や「遺伝」などと同じく、安楽死がある事で他の諸問題を考えずに済むような流れに行きかねないのが恐く思えてしまう。…………少し前にゴダールが安楽死を選んだのは結構ショックだったな

  • たまきら

    先日友人と尊厳死の話になり、彼女が日本尊厳死協会に登録していることを知りました。そして読み友さんの感想を読んでこの本を知り、いま読み終わって考え込んでいます。梅原さんが脳死の定義に異議を唱えた時の文章が思い起こされます。生命という不変でありながら極めてパーソナルな問題に、安易に法的なルールを定めることには反対です。ターミナルケアを支える医師や宗教家との長くていねいなコミュニケーションしか、この問題を解決するすべはないと感じます。

  • mana

    「尊厳がないとみなされる生」から、「尊厳のある人間として扱われるための死」を望む人々がいる。結果としてそこに至るまでに、社会的、福祉的にサポートする手段があればいいのだが…その議論は置いてけぼり状態。また、医療現場における「支える医療」の必要性を考えること、もしくは新しいサポート機関の設立に乗り出すなど、政策を議論することも必要だろう。また、緩和ケアとは「よい死に向けてのケア」ではなく、「よい生を支えるためのケア」という欧米の考え方は良いなと思う。

  • ばりぼー

    「安楽死」や「尊厳死」について私たちが語ろうとする時、第一に知っておかなければいけないのは、安楽死や尊厳死というものについて、世界共通の定義とか、学問的に公認されている定義は存在しない、という事実である。もう一つきちんと認識しておかなければならないことは「安楽死」は「安楽な死」とは違う、「尊厳死」は「尊厳ある死」とは違う、ということだ。「安楽死」という語が意味するのは、「安楽には死ねないような状況」において、何らかの意図的行為によって「苦痛に満ちた生を終わらせること」「そこから解放すること」なのである。

  • けい子

    医療や介護の充実に伴う高齢化社会、医療的ケア児の増加。長生きさせる事に力入れすぎている日本。その人にとっての「生きる」をそんなに考えるならば、「死」も考えてほしい。

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