Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

• ホークス

  読了日：2024/06/09

  2010年刊。ビジュアルムック。最も惹きつけられたのは岩佐又兵衛の『豊国祭礼図屏風』。描かれた千人の衣装や被り物がバラエティに富む。踊り手や騎馬武者などの個々人が、叫んだり笑ったり走ったりと忙しい。拡大図もあって、思わず一人ずつ凝視してしまう。虫眼鏡でじっくり観察したくなる。次は曾我蕭白の『群仙図屏風』。ユーモラスなのに禍々しい。作者の溢れる空想力と、有無を言わさぬ細密で大胆な技巧。シニカルさは現代を思わせる。作者不詳の『日月山水図屏風』は素朴な昔話の雰囲気。稚拙に見えて、景色の雄大さを納得させる力強さ。

• 紅香

  読了日：2015/09/07

  長い間、西洋画だけに惹かれていた。ひとつひとつノックして訪ねるような礼儀さと寸断された秩序さが個々にあった。それはそれでとても楽しい。色彩や美は海の向こうからやって来るものだとばかり思ってた。。昨年、現代日本画展で初めて屏風絵を間近に観、鳥肌がたった。衝撃。日本の絵師達の魅せることへの貪欲さは何て破天荒で奇抜なのだろうと。屏風絵は自立してること自体、面白い。角度や置き方によって、変幻自在。。掛軸、絵巻物、画帖、襖絵。広げるドキドキ感を孕んでいる。思わず、おおっ！な一冊。すぐ真上の星に気づいたような気持ち。

• 棕櫚木庵

  読了日：2022/06/09

  たたんである屏風を「開けてのぞき込む最初のときめきをお伝え」しようと，頁をZ型に織り込んで広げる見る頁を多用，その結果，横長の屏風絵を分割せずに見せている．最初の方は，華やかで様式化が甚だしいなぁって感じだが，後になるほど，まさに奇想．こんな屏風広げた部屋では落ち着かないだろうなんて心配したりして・・・．蕭白はやっぱり迫力がある．最後の方に「南蛮図」があり，なるほど，安土桃山時代，西洋はルネサンス期だったんだと改めて気付かされた．屏風の各部の名称や，使い方など，初めて聞く話ばかりで面白く読みました．→

• Ｋ

  読了日：2018/02/01

  屏風絵の秘密や使い方が知れて屏風絵好きにはたまらない一冊。狩野山雪が良かったなぁ。

• みい

  読了日：2015/06/08

  西條奈加さんの「ごんたくれ」で興味を持ったので図書館で借りた。Ａ４だけど、広げて横にかなり大きく見られる。長澤蘆雪の白象と黒牛の屏風は小説でも大事な作品だったので、この大きさで見られて嬉しかった。それでもやっぱり本物が見たいけど。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します