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「風の谷」という希望 残すに値する未来をつくる

安宅和人

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784862763501
ISBN 10 : 4862763502
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「都市集中」は人類の必然なのか?


「このままでは歴史ある自然豊かな土地が打ち捨てられ、都市にしか住めない時代がやってくる……」


突如、著者を襲った直感は、専門を越えた仲間との7年にわたる膨大な検討を経て、壮大なビジョンと化した。


自然(森)、インフラ、エネルギー、ヘルスケア、教育、食と農……これらをゼロベースで問い直したときに見えてきた、オルタナティブな世界とは。


数十年では到底終わらない運動のはじまりを告げる圧巻の一冊。


『イシューからはじめよ』の著者が

人生をかけて挑む

解くべき課題〈イシュー〉。


▼「風の谷」とは?


あらゆる地域における都市集中の結果として、長い間人が住んできた場所の多くが棄てられつつあります。このままでは、そう遠くない未来に映画『ブレードランナー』が描いたように極端に人口の集中したメガシティにしか人が暮らせなくなる──そんなある種のディストピア的な世界の到来が避けられないのではないか。



そうした問題意識がこの運動の原点にあります。


疎空間がエコノミクス的にも求心力的にも成り立たないシステム的な課題を探り、様々な知恵を用いてオルタナティブを提示する。そうすることで、人間と自然と共に豊かに生きうる世界を実現できるのではないか。



その一つのビジョンを、私たちは宮崎駿氏の『風の谷のナウシカ』に登場する舞台にインスパイアされ「風の谷」と呼んでいます。ただ決して都会を「腐海」としてみなしているわけでも、ナウシカと完全に同じような世界を作りたいわけでもありません。



私たちが目指しているのは、都市しかない未来に対するオルタナティブづくりとして、圧倒的な空間価値を持ち、都市にも負けない魅力と知的な生産性を持つ、そういう空間を生み出すことです。



※一般社団法人 残すに値する未来(風の谷の推進母体)のHPから一部抜粋

【著者紹介】
安宅和人 : 慶應義塾大学環境情報学部教授。LINEヤフー株式会社シニアストラテジスト。一般社団法人 残すに値する未来 代表理事。マッキンゼーにて11年間、多岐にわたる分野で商品・事業開発やブランド再生に携わった後、2008年よりヤフーへ。2012年から10年間CSO(Chief Strategy Officer)を務め、2022年よりZホールディングス(現LINEヤフー)にてシニアストラテジスト(現兼務)。2016年より慶應義塾SFCで教え、2018年秋より現職。データサイエンティスト協会設立理事・スキル定義委員長。科学技術およびデータ・AIをめぐる多様な政策形成に関わる。都市集中しかないかのように見える未来に対し、知恵と技術を活かし、自然と人が共存するもう一つの未来の創造を目指して、2017年に構想づくりを始動。以降、専門家・地域実践者とともに課題の構造的な見極めの上、構想を深め、実装に向けた検討、取り組みを重ねている。東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻修士課程修了。イェール大学脳神経科学Ph.D.(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Sakie

    壮大な思考実験。過疎地を「風の谷」として再生する構想は、総論としては難しい。しかし既に人口減少・赤字まっしぐらの地方に持続可能な未来は可能か、即ち都市集中型でない日本は可能か、同時に災害へのレジリエンス構築などは喫緊の課題。散漫な章もあるにせよ、各論は注目に値する。税収増加を前提に維持するインフラは早く諦め、変革を進めねばならない。各種の技能に長けた人材を育てることと、外部への支払を抑えたうえで、必要資材を購入する対価を稼ぐ力を持つことは、資本主義社会では暫定目標となろう。

  • 鴨長石

    ますます都市化する世界の中で、疎でありつつ魅力的で持続的な社会を作るというコンセプトは素晴らしい。個々の論点もかなり深く掘り下げられ、メンバーの本気度も伺える。特に明治神宮の森が当時最先端の生態学の知を結集して作られたというのは知らなかった。ただ、実際に疎かつ魅力的な社会が作れたとして、いかに疎のまま保つのかということに言及がない。何より、主な住民として「価値を創造するクリエイティブ層」を想定するなど、根底に無自覚な選民思想が見え、単に超大がかりな富裕層向け快適空間を目指しているようにも感じてしまった。

  • harmony1116

    普段考えたこともないことに触れることができました。ただ、風の谷に貢献できる技能やスキルは何もないなあ と我が身の情けなさを感じました

  • Naoto

    本書は、都市集中が進む現代において疎空間(自然豊かで人口密度の低い地域)を、都市に頼らず存続可能な空間として再構築する「風の谷」構想を提唱する。著者は人口調整局面と地球との共存を人類の二大課題と捉え、都市型インフラをそのまま疎空間に持ち込むコスト構造の問題を指摘し、用途に応じた身の丈に合ったインフラ整備や、オフグリッド化の戦略的導入など、7年にわたる多分野の専門家との検討から得られた知見を示す。

  • takao

    ふむ

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