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生きるための経済学 〈選択の自由〉からの脱却

安冨歩

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784140911075
ISBN 10 : 4140911077
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2008
Japan

Content Description

私たちは「自由」に縛られている…。市場で飛び交う創発的コミュニケーションを出発点に、生を希求する人間の無意識下の情動を最大限に生かすことで、時代閉鎖を乗り越える道を探究する、著者渾身の市場経済論。

【著者紹介】
安冨歩 : 1963年生まれ。京都大学大学院経済学研究科修士課程修了後、京都大学人文科学研究科助手、名古屋大学情報文化学部助教授、東京大学大学院総合文化研究科・情報学環助教授を経て、東京大学東洋文化研究所准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 1.3manen

    ブックオフプラスの補助券で(兄貴のモノを売った恩恵)。様々な、気づきがある。203頁の依存症のところは、兄貴にも読ませたい。今回は、エールリッヒ・フロムの『自由からの逃走』も思い出した。そして、岩波文庫の重厚な古典を読み直すことが必要とも思った。今のネットなどの薄っぺらいものが蔓延るためだ。真の自立は多くの人に頼れること。そういう中村尚司先生の理論は、私も牧野篤教授の社会教育ゼミの『地域自立の経済学』日本評論社 を懐かしく思い出した。途上国の発展も、個人の自立も、福沢諭吉先生の独立自尊も検討し直したい。

  • 1.3manen

    この間京都でご講演された動画をユーストリームで拝聴した。評者は東大話法を興味深く聴いた一人である。「責任をとるべきは、過去についてではなく、今の自分自身のあり方についてである」(63ページ)との指摘は、原発事故の責任、1000兆円にも及ぶ国の借金、非正規雇用を増やしてもやっていけなくなった経営者の責任など、全て現在進行形の危機を招いた責任は今の世代がとるべきだ、ということである。フィンガレットを引用しつつ説明されている。ポラニーの創発は、暗黙次元の過程(109ページ)。エリートの蛸壺が市民の中立性と矛盾。

  • デビっちん

    合理的な選択を考察する経済学は、その前提を考えると物理法則の否定の上に成り立つ理論であることが解説されていました。そんな前提について展開する議論は、経済学を批判するだけにとどまらず、現代社会の生きづらさの正体に迫るものでした。選択の自由を拡大しようという欲求は、不安がある限り際限はなく、自由の牢獄に転じることに衝撃を受けました。その牢獄から抜け出すためには、自愛に始まる創発の力を信じることとありました。その理屈を解説した過程での暗黙知の解説が大変参考になりました。

  • デビっちん

    再読。足し算し続けることで見えてくるものがあるという一方で、認識上の障害を取り除くことで見えてくるものがあることを強く実感できました。もう1つ響いたのは、自分は自我が喪失しているとわかったことです。自分はまだましな方、といった比較をしている時点で、自分自身の感覚を外部評価によって抑え込んでしまっていたとは。正直だと思っていた自分が、自己欺瞞の塊だったとは。。。

  • デビっちん

    再読。自分の感覚が信じられなく理論を活用するというのが成功への王道だと思っていましたが、理論に頼らず自分の感覚を信じることが最高の一手になるようです。理論には都合の悪い部分があり、それが前提条件に含まれ盲点となっているからです。この逆説的な内容に衝撃を受けました。ただ、自分の感覚が良くないといけない、というのも盲点ではないかと感じました。

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