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歴史的に考えること 過去と対話し, 未来をつくる 岩波ジュニア新書

宇田川幸大

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784005009947
ISBN 10 : 4005009948
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

なぜ歴史的に考える力が必要なのか。それは過去の上に立って、今を生きていることを私たちが忘れがちだからだ。結果、現代で起こる問題を近視眼的にしか捉えられず、社会を息苦しいものにさせている。近代日本の歩みを振り返りながら、現在進行形の諸問題との連関を検証し、よりよい今、そして未来をつくる意義を提起する。

【著者紹介】
宇田川幸大 : 1985年、横浜市出身。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。日本現代史専攻。現在、中央大学商学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • さとうしん

    中国・韓国との徴用工・従軍慰安婦問題など歴史認識に関わる問題、あるいは「処理水」問題など現代の問題、沖縄の置かれた立場、ウクライナ戦争などを、「さかのぼる」「比較する」「往還する」の3つの手法により歴史的経緯や事実を概観しつつ、日本政府の対応や我々日本人の態度が適切なものであったのかを検討する。こういうのも「役に立つ」歴史学のひとつのあり方だろう。本書では昨今話題の「台湾有事」については触れられていないが、これは本書の手法を踏まえたうえでの読者に残された宿題ということだろう。

  • ののまる

    現政権の政治家の方(とくに歴史修正主義の方々)、あなたたちでもきっとわかりやすいから、岩波ジュニア新書を読んでみて。

  • 山中鉄平

    良書だった。なるべく理性的に過去の事実を分析し悪いところは実直に反省し豊かな未来をつくっていこうという思いが感じられた。「さかのぼり」「比較」「往還」というワードを覚えておこう。こういう書は日本を愛する一部の人たちからはもう自虐史観から卒業せよと糾弾されるされるのだろうかと思った。ともあれ世には私の如く考え浅く自分の欲しか考えられぬ人が少なからずいそうだがそういう人をどう歴史に組み込んで役立たせるかの視点も見てみたい。

  • ファルコファン

    「歴史的に考えること」は「過去と対話し、未来をつくる」ことだと具体的例をあげて書いている。第2章「占領政策で変わったこと、変わらなかったこと」では、日本国憲法制定、東京裁判、サンフランシスコ平和条約を例に、戦前の継続性を歴史的に記述している。例えば日本国民たる要件は、法律でこれを定めるなど重要な変更が国会で行なわれていること。東京裁判が1928年以前は裁いていないこと、つまり日本の帝国主義、植民地主義は裁かれなかったこと。人権を守るためには歴史学が欠かせないとする。現在の日本を考える実践的歴史学入門書。

  • みさと

    近隣諸国と日本のと間にある不協和、置き去りにされた被害者、世界で今日なお繰り返される戦争。解決の糸口を歴史に探る。政治と社会は歴史的な視点がないと重大な問題が棚上げにされているということにすら気づくことができない。「あったこと」を「なかったこと」にすれば、また「あったこと」を忘れてしまえば、苦しみを受けた人はそれによってさらに傷つき苦しむ。人権を守るためには歴史学が欠かせない。過去に遡り、現代や国際社会と比較し、これからどうすべきかを現在と過去を往還しながら考える。そう、自分の頭で考え今の「常識」を疑う。

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