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「成田」とは何か 戦後日本の悲劇

宇沢弘文著

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784004302162
ISBN 10 : 4004302161
Format
Books
Publisher
Release Date
February/1992
Japan

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • mochizo

    「東峰神社」という神社をごぞんじでしょうか。成田空港のど真ん中にある神社です。そう、昔成田空港ができるときに強制的に立ち退きがあった名残がある場所でもあります。この本読んでわかったことは、反対住民は決してごね得を狙ったりしたのではなく、戦後何もない三里塚を畑にしろと国に言われて、ようやく畑になったら今度は「空港作るから出て行け」と言われた事に対する、いわれもない不条理からの反発であることがわかります。もう、40年近く経ちますが成田空港問題は、まだ終わっていないです。あと、三里塚物産という会社。

  • かつばやし

    公共事業と私有財産とがぶつかる境界線がある。それを調整するのが「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることができる」という憲法条文を基にした土地収用法であるが、成田闘争の本質はこの土地収用法にある。空港建設前にこの地を耕してきた農民を軽視し、事前の調整もなく国家権力を振りかざした結果、住民達は苛烈な反対運動を巻き起こした。闘争によりどれだけの社会的損失があったのかと考えると胸が痛い。ドイツのミュンヘン空港は成田闘争を教訓にしたというが、成田空港も建設前にもう少し想像力が働かなかったものか…

  • 実存主義的マルクス主義者を目指して勉強するアライさん

    無限に湧き出る知性の泉のごとき宇沢氏の落ち着いた語り口に時折混じってくる反対同盟の人々への同調、政府への怒りは極めて重く受け止めるべきものだ。不勉強のため中高生の頃から成田空港を建設する際にもともと土地を持っていた農民と揉めたくらいのことしか把握していなかったが、政府の強権的で非理性的な圧政は予想を遥かに超えて許しがたいものだった。一方的に騙され虐げられてきた反対同盟がシンポジウムによる対話での解決を受諾したことすら、理不尽な譲歩を強いられたように見えてしまう。しかも成田闘争は今なお継続中だ。連帯しよう!

  • taming_sfc

    宇沢弘文先生による1992年の著作。91年ごろの「世界」連載を纏めたものである。空港の社会的費用、農業の社会的共通資本としての価値、成田空港建設に至る過程分析、反対派の人の立場から事物を見る姿勢、など近代経済学者による「社会正義」考。効率と公平の均衡を取る事が、経済・政治体制においてどれほど難しい課題であるのか、政策エリートが市井の人々の立場に立って考えることがどれだけ難しいことか、とにかく考えさせられる一冊といえる。

  • 中将(予備役)

    社会科学は実社会の問題にどう向き合うべきか、学生の我々も考えねばなるまい。

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