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その時鐘は鳴り響く

宇佐美まこと

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488029135
ISBN 10 : 4488029132
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2024
Japan

Content Description

東京・赤羽の路上で資産家が殺害された。怨恨による殺人と思われる中、赤羽署の刑事・黒光亜樹は唯一、現場に残された花びらの形にくり抜かれた血痕が気になっていた。一方、松山経済大学マンドリンクラブのOG・国見冴子は、卒業ぶりに仲間2人と母校の取り壊される部室棟を訪れていた。すると部室の黒板に、30年前に失踪した指揮者・高木圭一郎が残したと思しき「その時鐘は鳴り響く」という言葉を見つけて驚く。それは当時の夏合宿で事故死した、高木の相棒・篠塚瞳と共に、5人で頻繁に交わしていた言葉だった。瞳の死にショックを受け失踪した高木は、なぜ今になって部室を訪れ、この言葉を残したのか? 冴子たちは当時の事故について調べ始めるが‥‥。日本推理作家協会賞受賞作家が新境地を切り開く、慟哭と郷愁のミステリ。

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    宇佐美 まことは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。30年の過去と現在が交錯するミステリ、マンドリンに関する知識があると、もっと楽しめたかもしれません。 赤羽、松山、不動産と色々と接点がありました。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000154.000009527.html

  • モルク

    一方は30年前の大学マンドリン部の合宿中に事故死した女子大生の話と、他方は赤羽署の女性刑事の資産家殺人事件の捜査。時代も異なり関連性が感じられないこの2つがどのように繋がるのか。女性刑事は熱いがその熱が空回り、本庁からのやる気の無さそうな捜査官ともギクシャク。そうしているうちに事件が急に繋がってくる。マンドリン部のコンサートミストレスだった瞳と指揮者の高木、男女の愛ではないが深い繋がり、そして30年間ずっと悩み時が止まった高木。ポスターの前に佇む彼の姿がただただ切ない。

  • hiace9000

    東京赤羽で起きた資産家惨殺事件、30年前にあった愛媛松山大学マンドリンクラブの夏合宿での事故。時も場所もかけ離れた2つの出来事が「クロモジ」に導かれるように、想像だにしない点でにつながっていく。2つの事件、3つの視点、5人の人間模様が練り上げる劇的な構成は、あたかも譜面上に踊る音符が美しくも繊細で複雑な楽曲を奏でるかのよう。左手の残り頁が限界に達する直前の怒涛の展開(=わたしは"宇佐美スパーク"と呼んでますが)に今回も圧倒される。マンドリンを爪弾く音色に似た郷愁と、彼の悲痛な決意の切なさと無念さを思う。

  • タイ子

    物語の始まりは東京・赤羽で起きた殺人事件。息の合わない刑事と組まされた所轄の女性刑事。こんな刑事コンビは警察小説の中では珍しくないが、これまで宇佐美さんの作品の中でこれほど捜査の過程を描く警察小説を感じるのは珍しいのかも。それと並行に描かれるのが30年前に松山大学のマンドリンクラブで仲間だった3人の男女たち。彼らには当時合宿中に女生徒が事故死をするという悲しい過去がある。本当に事故死だったのか?過去と現在が交錯する時、彼らの前に差し出される真相。人生に区切りをつけるにはこんなにも苦しく悲しいものなのか。

  • ナミのママ

    2つの作品を並行して読んでいるようなスタートだった。赤羽の路上で深夜に発生した殺人事件は所轄の女性刑事黒光と本庁から来た榎並のバディが捜査にあたる。成功した事業家はなぜこの場所で殺されたのか。一方で愛媛、大学部室取り壊しのためにマンドリンクラブの元部員が30年ぶりに集まる。かつて夏季合宿中に不幸な事故があった。当時を振りながら事件が綴られる。作品半ばを過ぎてもこの2つがどう繋がるのかわからないまま引き込まれて読み進める。長い30年がやっと終わる最後はあまりにもせつない。久しぶりの宇佐美まことさんを堪能。

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